『モルディブの海の美しさ。。。』
1島1リゾートと呼ばれる「リゾート島」でも、
地元の人が住む島にリーズナブルなツーリストホテル(ゲストハウス)が立ち並ぶ「ローカル島」でも、
それぞれ海の特徴は異なりますが、一目見ただけで心奪われてしまう美しい海は共通して広がっています。
そんなモルディブの中でも別格の美しさを誇る場所があります。それは、、、
人の手が加えられていない「無人島」 や「サンドバンク(海の真ん中に現れる砂だけの島)」。
そこで見られる海の透明度や青さは、リゾート島やローカル島では出会えない美しさがあるので、モルディブに滞在している時はできるだけ無人島やサンドバンクを訪れるようにしています。
今回は、私が “今まで訪れた中で一番美しいと感じた無人島” についてお話したいと思います。
ガーフアリフ環礁で出会った無人島
「この島は、私がモルディブで訪れた中で一番美しい島だ。。。」と心から感じさせてくれたのは、マーレから国内線で南に約50分のガーフアリフ環礁内に位置する『ジュメイラ・デヴァナフシ』というリゾートで訪れた無人島でした。
私が訪れた2017年はジュメイラ系列のリゾートでしたが、現在は『ラッフルズ・モルディブ』に経営が変わっています。リゾートの経営が変われば、エクスカーションで訪れる無人島やサンドバンクも変わる場合があり、『ラッフルズ・モルディブ』のWebサイトを見る限り、私が訪れた無人島トリップはなく、替わりにサンドバンクトリップが開催されているようです。
私が参加した「Private Picnic at Minimenza」は、12時にリゾートを出発、無人島でランチを食べて自由に過ごすという4時間のプライベートツアーでしたが、私は海の透明度が高い午前中に出発し、陽の光で海が一番青く見える正午前後の時間を無人島で過ごしたかったので、11:00~15:00の滞在に変更してもらいました。
* * * * *
11時にリゾートを出発、大海原をスピードボートで走ること約15分、もこもことした緑が愛らしい無人島が見えてきました。ヤシの木がなく、なんだかブロッコリーみたいな島。。。
島の周りには珊瑚がありリゾートから乗ってきたスピードボートでは接岸できないので、珊瑚手前で小さな舟に乗り換えました。
小舟でゆっくりと無人島に近づいていくと、珊瑚を境に、海の色が深みのある青から鮮やかな青へと一変、無人島周辺の海は私が今まで目にしたことのない輝きに包まれていました。
不純物が一切混ざらないクリアな海に囲まれながら進む先には、パラソルが2本ポツンと佇むだけの手つかずの島が広がっています。
その島のビーチに降り立った時に感じた圧倒的な自然美。
宝石の様に輝く青い海、波打ち際にまで覆い茂る生き生きとした緑の木々、粉砂糖を思わせる程にきめ細かくフワフワ触感の真っ白な砂、木でできた自然のシェードなど、島全体が人の手からは決して作り出せない自然本来の美しさで溢れていました。
そして、目の前には、寄せては返すを繰り返す、この世で見たことのない青さを放つ波。
自然にとっては当たり前の姿でも、私にとっては全てが驚きで、こんな美しい島に出会えた感動と、数時間貸切ることのできる喜びに、島に降り立った瞬間から胸がいっぱいになりました。
これからの3時間、どんな風に過ごそう・・・
無人島の美しい景色たち
リゾートスタッフの方からランチボックスやセッティングされたテーブルの説明を受け、14時になったら迎えに来るけど、何かあったら携帯に連絡してねと伝えられ、到着して数分後にはこの無人島は私たちだけの貸し切り状態になりました。
綺麗過ぎる海で泳ぎたいけど、まずは無人島を一周してみよう。
無人島は小さく丸い形をしているので、10分程で1周できそうです。
ビーチ沿いを歩いていくと、生き生きと覆い茂った緑の木々に、海や空の青・木々の緑に負けないくらいの存在感を放つオレンジ色の花が目に留まりました。
見ただけでエネルギーが湧いてきそうなビタミンカラー。
自然の色彩を引き立たせる真っ白なビーチには、サファイア色のベールを掛けたように波が揺らめき、数秒後には消えてなくなる波跡を何度も何度も残していきます。
ずっと見ていられる自然の鼓動。。。
波打ち際には、さっき見つけたオレンジ色の花や葉が浮かんでいて、クリスタルな海の上では、それらのフォルムと色彩の美しさが際立って見えます。
この辺りの海は本当に穏やかで、波の動き一つ一つが芸術作品のように変化していきました。
少し歩いて島を振り返ると、私たちのためにセッティングされたパラソル2つと、木でできたシェードの下にクッション、と余分なものが一切ない素朴な南の島の景色。
広いビーチの真ん中にはくぼみがあり、水溜まりができていました。水の色が薄っすら青色をしていたので、雨水ではなく、満潮時に寄せてきた波がくぼみに流れ込んで海水が溜まったんだろうと想像できました。
無人島の真ん中に水色の水溜まり。。。何だか不思議な光景です。
再び無人島の先を進むと、まっすぐだったビーチが曲線を描き始めました。恐らくこの時期はこちら側から寄せる波が強く、ビーチを変形させているんだろうなぁ。。
そして、現れたのが大きく湾曲したビーチ。
ビーチの形と同じように、海の中にも薄っすらと砂紋ができていて、自然が創り出す芸術美を感じずにはいられません。
無人島に到着した方とは真反対のビーチに辿り着くと、あちこちに点在する小さなピラミッドが目に入りました。これはカニが穴を掘った時にできた砂の山で、穴も所々にあいていました。こちら側のビーチはカニたちの楽園なんですね。
海は珊瑚の境界線がかなり近く浅瀬部分が狭くなっていましたが、海の青さ・透明度の高さは変わることなくキラキラと輝いています。
一周約10分ほどの小さな無人島。
歩き進めばビーチや海の表情がどんどん変わっていき、目にした様々な景色が一つの島にあるとは思えない程に魅力が詰まっていて、気付けば30分以上かけて島を一周していました。
素敵セッティング Picnic Lunch
無人島やサンドバンクのセッティングは、リゾートによってそれぞれ異なります。
無人島に近づくにつれて見えてきたのが2本のパラソルで、一つはランチ用のテーブルに、もう一つは寛ぎ用のビーチチェアに立てられていました。
波打ち際には、ここがレストランの一角かと思わせる様なテーブルと椅子がセッティングされており、それらを囲むようにオレンジ色の花が散りばめられていました。
テーブルだけでも十分過ぎるくらい素敵な演出だったのですが、その横にはビーチの砂でマダラトビエイが描かれており、こんなサンドアートを作ってもらったのは初めてだったので、朝からこれら全てを用意してくれていたリゾートスタッフのホスピタリティに、感動と感謝の気持ちで胸がいっぱいになりました。
テーブルには美しくセッティングされたカトラリーが並べられ、クーラーボックスには沢山のドリンクが詰められており、ここが無人島であることを忘れてしまいそうです。
キンキンに冷えたCoronaを取り出し、もう一つのクーラーボックスからはシーザーサラダとサンドイッチを取り出して、私たちだけのピクニックランチの始まりです。
クーラーボックスに入れてくれていたサラダはシャキシャキで新鮮さが保たれ、サンドイッチもふんわりしていて、今厨房から出てきたのかと思う程でした。見ているだけで元気がでそうな色鮮やかなフルーツもひんやりとして瑞々しく、チーズ&ナッツも食後の余韻を楽しむにはちょうど良い組み合わせでした。
海を間近に感じながら、美し過ぎる景色を独り占めして、素敵なセッティングでランチを食べる。。。
こんな体験を実現してくれるのが 『モルディブ』 、だからこそ何度も足を運びたくなるんです。
無人島の過ごし方 ~私Style~
ランチを食べ終わり、次は無人島を存分に楽しむ時間。
目の前に広がる海は本当に穏やかで、きらきらと輝く海に包まれたくて波打ち際に座ってみたり、浅瀬で泳いでみたり。。。
モルディブの海は、島の周りに珊瑚が生息している場合、珊瑚のカケラが砂の上に転がっていることがあり浅瀬を裸足で歩くのが困難なこともあるのですが、この無人島は珊瑚に囲まれているにもかかわらず、足をうずめたくなるようなサラサラの砂が広がっています。
そんな穏やかな海の中に顔をもぐらせてみると、、、
上にも下にも波模様が広がる幻想的な青の世界。この先にはどんな景色が広がっているんだろうと、青の世界に吸い込まれそうです。
スノーケルマスクとフィンを付け、その先の世界へと泳ぎ進んでみました。
ビーチから数10メートル程行くと、ちょうど無人島に到着する前に珊瑚の境界線で海の色が一変した辺りに差し掛かり、珊瑚や魚達の姿も増えてきました。
地球温暖化に伴うエルニーニョ現象の影響で、2016年以降モルディブに生息する珊瑚はかなり大きなダメージを受け死滅してしまうものもかなり出てしまいました。そんな珊瑚も見受けられましたが、それでもなお生き続けようと頑張っている美しい珊瑚も見られ、地球は人間だけのモノではないと強く実感させられます。
自分の行動を正す意味でも、自然の美しさに触れることは必要だな。。とつくづく思います。
浅瀬から水深が深くなるにつれて周りの海の色も変化していき、透明度が高いこともあって、様々な ”青の世界” を感じることもできました。
1回20~30分泳いでは休憩するを3回ほど繰り返し、無人島でのスノーケリングを満喫しました。
そしてもう一つお気に入りの過ごし方が、ビーチに座って目の前に広がる美し過ぎる海をただただ眺める。
この海は、何時間でも眺めていられるし、波がやってくる度にその美しさに感動してしまいます。きめ細かなビーチの砂に波で運ばれてきた木の葉や、波で姿を現した貝殻を見ているだけでも心が満たされる・・・
無人島で過ごす時間は、何をしていても心が癒され満たされる、かけがえのない時間でした。
無人島トリップの料金
今回の無人島トリップは、ピクニックランチを含むプライベートツアー(所要時間:4時間)で、二人でUS$950(+10% service charge & 12%TAX)でした。
リゾートによってサンドバンクや無人島へ行くプライベートトリップの代金はかなり異なります。二人でUS$500くらいのところもあれば、US$1500近くまたはそれ以上するところもあり、リゾートランクに比例して料金が高くなる傾向にあります。
「ジュメイラ・デヴァナフシ」で行ったツアーは高めではありましたが、あの素敵なセッティングや、スタッフの方々の心地よいサービス、そしてあの美し過ぎる無人島との出会いを考えると、行っておいて良かったと心から思いますし、今でもあの時の感動を思い起こすと胸が熱くなります。
モルディブを訪れた際は、是非、手つかずの「無人島」や「サンドバンク」にも足を運んでみて下さい。
リゾート島やローカル島では味わえない自然美に出会えると思います。