【モルディブ】Como Cocoa Island 2023 旅行記⑩ ~毎日が感動のサンセット~

2023年3月に滞在したナチュラルリゾート『コモ・ココア・アイランド(Como Cocoa Island)』の旅行記です。私が感じたことをテーマごとに書き綴っているので、ココア・ライフを少しでも感じていただけたら嬉しいです。

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私にとってモルディブで過ごす時間の中で、サンセットタイムは日中と同じくらい大切にしている時間です。というのも、360°遮るもののないモルディブでは、どんな時間帯でも空と海が主役となり、特に雲や湿気の少ない乾季の1~4月上旬は、空が澄み切っていることが多いので、夕暮れ時には毎日違う色に染まる空と海に出会えるからです。

特にココアは、人工的に整備され過ぎていないリゾートなので、とにかく、どこに居ても絵葉書のような夕景に魅せられる日々でした。そんな私が実際目にしたココアのサンセットをいくつかご紹介します。

まず始めに魅了された夕景は、私が滞在したプール付き1ベッドルームヴィラからの景色でした。
日が傾くにつれて潮が引いていき、ヴィラ周辺には砂州が現れます。そんな幻想的な海の上で緩やかな曲線を描く桟橋は、夕日へと続く黄金の道のようにも見え、広がりある夕景に心が奪われました。

曲線を描く桟橋を渡り切り夕日を背に振り返ってみると、雲がほんのりピンクに色づく中、パステルカラーの景色に浮かび上がる水上ヴィラは一際幻想的に見えます。

ビーチからは、直線状に並ぶ水上ヴィラが美しいシルエットになり、水平線ではなく水上ヴィラに沈んでいく夕日が見られます。でもこの日は、水上ヴィラの手前にある雲の中へと沈んでいきました。

夕日が沈んだ後のココアは、煌びやかな景色から一変、水上ヴィラと桟橋がその姿を浮かび上がらせ、淡い色彩に包まれた ”静寂の世界” へと変わっていきました。

桟橋の上にポツンと置かれた壺は、日中桟橋が太陽の光で熱くなり素足で歩くのが困難な時に、壺の中に入れられた水を足にかけて冷やすためのもの。この桟橋に置かれた壺を見る度にモルディブらしいフォトジェニックさを感じるのですが、昨今の乱立する新しいリゾートにはこういうモルディブらしさがどんどんと排除され、人工的なモノばかりを取り入れているように感じます。モルディブの自然には、こういったナチュラルさが似合うんですけどね。。。

話を戻し、景色に見惚れている私たちの足元では。。。

ビーチを軽やかに駆ける真っ白なカニの姿が。このコたちの白さには芸術的な美しさすら感じます。
生物には、周囲の物や植物に体の色を似せる擬態本能がありますが、モルディブのビーチで見かけるカニは本当に真っ白で、目を離してしまうとすぐに姿を見失ってしまうほど。カニも、モルディブのビーチの色に似せているんですかね。。。

しばらくすると、空は薄い紫色に変化し、所々浮かび上がる砂州と薄水色をまとった海とが混ざり合い、夕日が沈んだ後の数分間だけ味わえる神秘的な景色が現れました。

この日は、黄金色に始まり、ほとんど色彩のないモノクロームの世界へと変化し、最後は紫色に染まる、そんなサンセットが楽しめました。

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また、ある日は、日没後に空が薄いオレンジ色に染まり、ノスタルジックな世界に迷い込んだような陽気に包まれました。

空がどんどんと赤みを増し辺り全体が赤く染まると、外の様子に気付いたのか、周りの水上ヴィラからもゲストたちが出てきて、くるぶし程しかない海を歩きながら、楽しそうに写真撮影をしています。

そして、みるみるうちに濃いピンクへと変化し、数分の間に繰り広げられる空のスペクタクルショーが静かに幕を下ろしました。

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ココアのサンセットを別の雰囲気で味わいたい方は、陽がまだ光り輝いている頃に、是非島の西端にある「Faru Bar」を訪れてみて下さい。
レストラン&バーへと続く道から、その予兆は始まります。

ココアの島内では、朝に黄色の花を咲かせ、夕暮れ時には赤色に変化し地面に落ちてしまう一日花のオオハマボウをよく見かけるのですが、この道沿いにも赤く染まった花がいくつも落ちています。

そんな道を進み、レストランの屋外スペースに出てみると。。。

辺り一面に落ちるオオハマボウの花。(*”▽”)
無造作に散らばる花が陽の光を浴びて、地面の上で赤く光り輝いているようにも見えます。

ココアを訪れる前にInstagramでこの景色を目にし、花をわざと散りばめて撮影されたのかなぁと半信半疑な気持ちもあったのですが、実際夕暮れ時に来てみると、本当に花が沢山落ちていて、自然が作り出した美しい演出にただただ見惚れてしまいました。

少しするとスタッフの方が夕食のテーブルセッティングのために、花を掃いて片付けられていたので、日没前の少し早いタイミングでバーに来てみて下さい。花に彩られた光景に出会えるかもしれません。

テーブルの上に落ちた赤い花とオレンジ色の空とのコントラストも本当に素敵で。。。
今まで眩しさで輪郭がはっきりしなかった夕日も、水平線に近づくにつれて丸い形がくっきり見えるようになりました。

この日は、Faru Barでカクテルを飲みながら、サンセットを見ることにしていました。
Ufaaレストランの横にあるFaru Barも、レストラン同様に木造りで、周囲の自然に溶け込むナチュラルさがとても心地良いです。

バーの中に入ってみると、幾何学模様のような白い線が床に描かれ、天井にはアンティーク調のガラスの灯りがぶら下げられています。ココアのインテリアはどこを見ても、色彩やデザインに統一感があり、簡素でもカジュアルでもスタイリッシュでもない、ココアの島に合った絶妙なテイストがあります。

バーの端に設けられた屋外スペースのソファに座り、空の色に近いベリー系のカクテルを注文しました。

カクテルと一緒に持って来てくれたのは、ピリッとした辛さのあるナッツとオリーブ。
ラグジュアリー感を重視したリゾートで出される色彩豊かなカナッペも素敵ですが、ココアではこのお酒のお供が何だかしっくりきます。( *´艸`)

ビーチから見る夕日は水上ヴィラの真上にありましたが、島の西端まで来ると、一番端にある水上ヴィラ(3ベッドルームヴィラ)の真横に姿を現し、水平線へと沈むサンセットが眺められます。

カクテルを飲みながら水平線に近づく夕日を眺めていると、空がだんだんピンク色に染まり始めました。陽が沈むとより一層ピンクの陽気は濃くなり、ビーチに座って会話を楽しむ人たちの姿も色づいてしまう程。でも前日、前々日に見た空の色とはどこか異なるところがモルディブ・マジックなのです。

そして、マジックアワーの最盛期には、水平線近くが濃いオレンジ色になり、雲が一つあることで空を二分するような光の筋ができ、空の高い所には星が薄っすら煌めいていて、そんな夕景がメインプールにも映し出され、2倍の美しさを味わえるという至福の時間を味わいました。

レストランに覆い茂る木、ヤシの木、すべての木々が美しいシルエットになる夕景。

ココアに滞在していると、目を見張るような独創的なデザインに魅せられるということは少ないけれど、自然の美しさを軸にリゾートが造られているので、時間や天候によって変化する美しさに魅せられることは多々ありました。

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最後に紹介するのは、リゾート最終日に見た夕日。
リゾートの出発は夜8時だったので、最終日もココアの夕景を味わうことができました。この日は少し雲が多く風も強めだったので、Faru Barには行かずに、島を散歩しながら夕日を見届けることにしました。

ビーチから見た均等に並ぶドーニ型の水上ヴィラ。
ココアの水上ヴィラは、私たちが滞在したプール付き1ベッドルームヴィラ群といい、このドーニ型の水上ヴィラ群といい、他のリゾートでは見られないココア特有のフォトジェニックさがあります。

一つの乱れもなく均整のとれた姿で立ち並ぶ水上ヴィラは圧巻そのもので、夕空を背景にすると、どこかノスタルジックな印象も受けます。

そろそろ陽が沈む頃かなと振り返ってみると、空には、風に流されてきた雲が次々と列をなし、昨日までとは打って変わって、流れのあるダイナミックな空模様が広がっていました。

昨日までの一色に染まる空とは全く異なり、青やピンク・黄色といった色彩が入り混じる中、何よりも存在感を発揮していた雲の姿に圧倒されてしまいました。

夕日の輝きと夜の闇の両方が混在するサンセットの中、桟橋を歩くゲストの姿があまりに美しかったので、思わずシャッターを押してしまいました。

そして原点に戻るかのように、最後の夕日は1番初めに見た私たちのヴィラの前で見収めることにしました。「長く伸びる桟橋」「様々な色が混じる夕空」「立体的な雲」それら全てが最高のサンセットを演出してくれていたようにも思えます。

最後に一瞬、空と雲がオレンジ色に染まり、これが私にとってココアで撮った最後のサンセット写真になりました。

ココアで見たサンセットは同じ空模様が一つもなく、一日の内でも刻々と色が変わるので、いったい何通りの夕景に魅せられたのだろうと、今思い返しても奇跡のような夕景に胸が熱くなります。

ただ一つ思い残しがあるとするならば、東側に伸びる砂州からサンセットを見なかったこと。
どうしても夕日が水平線に沈む姿を見たいという気持ちの方が強かったので、いつも西側のビーチに足を運んでいたのですが、「赤く染まる空と砂州の中に浮かび上がるココアの島のシルエット」という夕景も間違いなく美しいので、これからココアに滞在される方は、是非東側に伸びる砂州からもサンセットを眺めてみて下さい。きっとココアでしか見られない奇跡の瞬間に出会えると思います。

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