2021年11月5~6日、軽井沢へ紅葉狩りに行きました。
軽井沢へは今回が初めての訪問、もともと軽井沢=紅葉というイメージがあまりなかったので、「お洒落なカフェに立ち寄りつつ、色づく風景が見られたらいいなぁ」ぐらいに思っていました。
でも実際訪れてみると、町は色鮮やかな秋色パレットの世界。
一歩閑静な通りに入り込むと、洋館風の別荘が点在し、道の両脇には赤や黄色の木々が顔を覗かせ、視界が開けたかと思うと雄大な浅間山が目に入る。
そこは、まるで日本にいることを忘れてしまいそうな異国情緒溢れる秋景色でした。
そんな軽井沢の秋色旅行記を綴ろうと思います。
旅の始まり
今回の旅は、軽井沢の宿泊場所を決めることから始まりました。
9月初旬、ウェブサイトでホテルを検索している時に、パッと目に飛び込んできたのが、この絶景でした。
浅間山を背に佇むこのホテルからは、様々な木々が入り混じる森を見下ろし、その先に広がる御代田の町、そして目線の遠くには美しい稜線を描く八ヶ岳連峰が見渡せます。
軽井沢のホテルはひっそりとした森の中で木々に覆われるように佇んでいる、と勝手なイメージを抱いていた私には、この雄大に広がる景色があまりにも新鮮で、直観的にここ 『THE HIRAMATSU 軽井沢 御代田』に泊まりたいと思いました。
空きを調べると、軽井沢の紅葉が最盛期を迎えるであろう10月下旬はすでに満室。今回は紅葉よりもこのホテルに泊まることが目的だったので、近い日にちで空きのあった「11/5~6」が今回の旅行日となりました。
雲場池
朝6:30頃に家を出発、平日だから高速道路もそれ程混んでいないだろうと思っていたのですが、途中、事故渋滞に遭遇し、軽井沢に到着したのは11時過ぎでした。
紅葉が第1目的ではなかったけれど、日が近づくにつれて、心のどこかで紅葉も期待してしまう私。軽井沢の紅葉スポット、カフェ、お店などを事前に調べ、まず始めに訪れる場所は、紅葉と水面に映るリフレクションが美しいことで知られる『雲場池』と決めていました。
雲場池は通常10/20頃から本格的な紅葉シーズンが始まるとのことだったので、11/5は紅葉も終盤を迎える時期、過度な期待をせずに向かったのですが、実際池の入り口に着いて目に入った光景に、思わず感嘆の声が漏れてしまいました。
赤とも橙とも朱色とも言えないモミジの色づき、所々に黄色の葉が混じり合い、青空が映り込む水面には紙吹雪が舞ったように落ち葉が浮かんでいます。今年は10月初旬まで温かい日が続いていたので例年よりもゆっくりとしたスピードで紅葉が進み、私が訪れた11/5でも雲場池の秋景色を見ることができました。
1周600m程(徒歩約20分)の遊歩道が整備されている『雲場池』は旧軽井沢に位置し、周辺には別荘も立ち並んでいるので、観光客だけでなく、地元の方々の散歩コースとしても人気があるそうです。
池沿いを進むと、すでに落葉している木々もありました。
でもその木のフォルム一つ一つが芸術作品のように美しく、華やかな紅葉と白い枝とが混ざり合うことで神秘的にも見え、晩秋ならではの味わいが感じられました。
軽井沢に何度も足を運ばれている方が「冬の軽井沢が一番好き」と書かれているのをよく見かけるのですが、色彩のない世界の魅力とは一体何だろうとずっと不思議に思っていました。
でも、この葉を落とした木のフォルムを眺めていると、「木」本来の美しさが感じられ、霧氷や樹氷で覆われることで、恐らく色彩では表現できない神秘的な世界が見られるんじゃないか…と、冬の軽井沢への想像も膨らみます。
弱い風が吹くと、水面に映り込んだモミジが揺らめき、印象派の絵画を見ているかのような色彩の混ざり合いが起こります。雲場池の水面はキャンバスと化し、陽の光や風の変化で、幾種類もの絵画を見せてくれているようでした。
私が訪れた時は西側(下の写真左側)のモミジが真っ赤に染まっていましたが、10月下旬頃は東側(写真右側)の木々が紅葉の最盛期を迎えていたようです。
訪れる時期によって異なる美しさを見せてくれる雲場池の紅葉、この近くに住んでいる人達は、毎朝、変わりゆく紅葉を眺めながら散歩ができるんだぁ。。。と、羨ましくなりました。
雲場池には車で行ったので、利用した駐車場の地図(有料・1,000円)を載せておきます。(2021年時)
軽井沢高原教会
雲場池を出たのは12時過ぎ、次は中軽井沢の星野エリアにある『軽井沢高原教会』に向かいました。
予定では、追分にある「蕎麦処 ささくら」でお昼にお蕎麦を食べたかったのですが、この時間だとかなりの混雑が予想されたので、予定を変更し、教会のすぐ近くにある『ハルニレテラス』の「川上庵」にて、お蕎麦と天ぷらをいただきました。
『ハルニレテラス』は川沿いに建てられた屋外施設で、レストランや雑貨店が立ち並びます。
昼食後、「Karuizawa Vegetable ココペリ」というお店に立ち寄ってみると、軽井沢で買いたかったジャムがずらっと並んでいたので、色とりどりの瓶の中から長野県産のリンゴで作られたジャムなど数種類を購入してから、教会へと向かいました。
『ハルニレテラス』と『軽井沢高原教会』は同じ星野エリアに位置し、徒歩での移動が可能です。
教会へ向かう途中に上った坂道が黄・橙・ピンク・赤の様々な色の紅葉に包まれ、あまりにも美しくかったので、 まさしく “秋色パレット” の中を歩いているような気分になりました。
上を見上げると、満点の星空ならぬモミジ空。
空が顔を覗かせる程度に落葉も始まっていたので、一枚一枚の葉がくっきりとした星型にも見え、空一面モミジでできた天の川が広がっているんじゃないかと錯覚してしまう程でした。
こんな素敵な通りを過ぎ見えてきたのが、まっすぐに伸びる木がいくつも立ち並ぶ小さな森。この奥に『軽井沢高原教会』があります。
背の高い木の合間を縫うように点在するモミジの木は、辺り一帯を黄色に染め、地面も落ち葉でできた黄色の絨毯で覆っています。
そんな落ち葉の絨毯の上にポコポコと置かれた丸いボールは、枯葉・木の実・枝葉・苔などで作られており、「円満」を表すアート作品として ”幸せのモスボール(苔玉)” と呼ばれています。
場所によっては赤く染まるモミジもあり、黄色と赤のグラデーションは言葉で表現できない程に美しく、華やかで、そして一際輝いて見えました。
この日は、数組のカップルが紅葉とモスボールをバックに、ウディング写真の撮影を行っていたので、残念ながら教会のある森の敷地内に入ることはできませんでした。
でも、この小さな森へ向かう途中の素敵な坂道と、森の中の秋色グラデーションを見られただけでも充分心が満たされ、想像以上に美しい軽井沢の紅葉に出会えたことに大満足でした。
「ハルニレテラス」や「軽井沢高原教会」などがある “軽井沢・星野エリア” には、駐車場が数箇所あり、星野エリア内のホテルに宿泊していなくても利用できます。混雑が予想される時期には臨時駐車場も設置されるので、事前に軽井沢星野エリア公式サイトにて確認されることをお勧めします。
「雲場池」と「軽井沢高原教会」で秋景色をチャージした後は、楽しみにしていた『カフェ&雑貨屋巡り』。軽井沢の魅力は、まだ序盤に過ぎなかったのです。
軽井沢旅行記 vol.2 へ続きます。。。