【館山】おすすめドライブ ~お洒落&絶景スポット~

2022年8月下旬、千葉の館山にプチ旅行に行ってきました。
今回の目的は、海水浴ではなく、館山のお洒落スポットと絶景を巡るドライブです。

房総半島南の海岸線沿いに伸びる ”房総フラワーライン” の一部、距離にすると約20km程のルートを走りましたが、雑貨屋でお気に入りを探したり、素敵なカフェでまったりしたり、館山の絶景を堪能したり、ノスタルジックな漁村やひっそりとした海を散歩したり、夕日を眺めたり。。。と、様々な楽しみ方のできるドライブになりました。

館山旅行をご計画中の方のちょっとしたヒントになれば、嬉しいです。

海辺の雑貨屋カフェ

まず始めに訪れたのは、房総フラワーラインからほんの少し内陸に20m程入った所にある、真っ白なビーチコテージ風の建物「海雑貨&BAR Apertivo」です。
1階は本業のダイビングサービスのお店で、2階に雑貨屋があります。

海岸沿いの道を走っていると、白い建物とペパーミント色で書かれた Aperitivo の文字が目に入りました。

数台停められそうな駐車場に車を停めると、ダイビングサービスのスタッフの方が出てきて、雑貨屋はこの階段を登って下さいと教えてくれました。

階段を登った先に見えたのが、夏空に眩しくたなびく真っ白な帆、窓枠や扉はペパーミント色で統一されており、お店の周りには薄い黄色の花を咲かせるプルメリアが並べられていました。

見ているだけで「海」を感じられる爽やかさと心躍るディスプレイ。白い壁の先に顔を覗かせる水平線も、この雑貨屋さんにぴったりのロケーションです。
OPENの看板に引きこまれるように、お店の中へと入ると。。。

そこはパステルカラーと白とが織りなす雑貨天国✨
海をテーマにした模様の食器類、キッチングッズ、壁掛けやクション、置物などが所狭しと並べられており、天井にはサマーバッグがつるされています。まずは、この空間に酔いしれ、胸の高鳴りが落ち着いたら、雑貨を一つ一つ丁寧に見ていきました。

そんな私の心を一番鷲掴みにしたのが、鮮やかな色彩だけど優しい気持ちにさせてくれるパステルカラーのワンピースたちです。色の違いのみならず、デザインやライン、柄が少しずつ異なっていて、この中に自分好みのものが見つかるはず!っと思わせてくれる程、様々なワンピースが飾られていました。
私もお気に入りの1枚に出会うことができたので、迷わず購入しました。

お店の奥にも海をイメージさせる雑貨やアクセサリー、海の生き物のマスコットなどが沢山あるので、年齢問わず楽しめるお店だと思います。

帰り際に入り口のテーブルに目をやると、館山の海岸で拾ってきた貝殻やガラス石が並べられているのに気付きました。そういえば、拾った貝殻で作ったリースなども売られているというのをインスタで見ました。館山の自然から作り出される雑貨も素敵ですよね。

この雑貨屋さんのルーフトップには、海が見渡せるバルコニーがあり、お店の一角にドリンクやジェラートのメニューも置かれていたので、海を眺めながら休憩もできるようです。

白亜の洲崎灯台

海雑貨屋Apertivoを後にし、次に向かったのは白亜の「洲崎灯台」です。再び房総フラワーラインに戻り、北に約2km行ったところにあるこの灯台は、房総半島最西端に位置し、雄大というよりは、素朴という言葉が似合う佇まいです。

フラワーラインを外れ、本当にこの先に灯台があるの?と思わせる民家に囲まれた細い道路を突き進むと、小さな駐車場がいくつか見えてきます。灯台に一番近いであろう駐車場に車を停め、無人箱に駐車代の1時間200円(2022年時点)を払い、細い階段を登ると・・・・

何とも素朴でノスタルジックな白亜の灯台が現れました。

灯台周辺の広場は写真に収まりきる程の小ささで、人の姿もほとんど見かけないので、静かに海風と海の絶景を味わいたい方にオススメの場所です。

この広場から北側を臨むと、のどかな漁港と房総半島の内陸部が眺められ、

西側を臨むと、のどかな民家と、遠く先に大島や利島などの伊豆諸島が眺められます。

一面水平線が広がっているのではなく、弧を描く半島から徐々に水平線へと変わっていく景色が、日本地図を感じられるようで気に入っています。

そして、何度見ても心がほっこりする愛らしい灯台。
絵本に出てきそうな可愛らしい姿にも見えるのですが、写真の構図によっては、哀愁漂う姿にも見え、きっとその日の空模様によっても感じ方が異なる味わい深い灯台なので、是非、自分だけの姿を探しにここに立ち寄ってみて下さい。
空気が澄み切った日には、遠くに富士山も見えるそうです。

海辺の街を見下ろす絶景

洲崎灯台を後にし、次に向かったのは館山城のある城山公園。灯台からは約10km、15分程で城山公園の駐車場(無料)に到着しました。
今回この場所に立ち寄ったのは、館山城を見たかったからではなく、館山城の周りにある城山公園の展望エリアから館山の街と海を眺めてみたかったからです。

緑濃い桜並木の下、蝉の鳴き声を聞きながら緩やかな坂道を螺旋状に登っていくと、館山城の全景、そして展望エリアの広場が見えてきました。爽やかな海風を感じながら歩き進むと、目の前には館山湾と海辺に点在する館山の街が広がっていました。

市街地はもっと無機質に見えるのかと思っていたのですが、館山の街は緑が多く点在しているので、青と緑のコントラストが本当に美しいと感じました。
また海岸線もまっすぐではなく見渡す限り曲線なので単調な風景に見えず、内陸側に位置する海は波も穏やかなので、優しいタッチで描かれた絵画を見ているようでした。

水平線沿いに薄雲がなければ富士山も眺められるこの絶景、アクセスもしやすいので是非訪れてみて下さい。

レトロ可愛いカフェ

夏空の下、雑貨屋ショッピングや絶景巡りを続けていたので、渇いた喉を潤すためにカフェへ立ち寄ることにしました。城山公園から車で3分程の海のすぐ近くにある「TRAYCLE MARKET & COFFEE」というカフェが前から気になっていたのです。

築100年の国登録有形文化財を利用して造られたこともあり、真っ白な佇まいにはレトロ可愛い雰囲気もあります。11時オープンに合わせて行ったのですが、カフェ前の駐車場には残り1台分しか空いておらず、人気の高さがうかがえます。

扉を開けると、ふわぁっとコーヒー豆のいい香りがし、シンプルな木製家具と、それらに並べられた小物雑貨や海外の食品、手作りお菓子が目に入りました。
入店順に入り口で整理券を受け取り、お店の方に自分の番号を呼ばれると注文するというシステムです。

落ち着いた雰囲気の店内で一際お客さんの注目を浴びているのが、ガラス張りのショーケースに並べられた、このカフェ人気の ”おからマフィン” 。
小麦粉と共におからを使用し、バターの代わりに米油、クリームの代わりに豆乳が使われ、オーガニック、国産、南房総の食材にもこだわった、とてもヘルシーなマフィンなんです。

マフィンはお持ち帰りにし、ここではアイスカフェラテを注文しました。
2階にあるカフェスペースは、小学校の机や椅子、モノトーンな家具が配置されており、どこか懐かしさを感じる雰囲気になっています。少しして運ばれてきたカフェラテは、コーヒー豆の香ばしさとミルクとの相性が抜群でとても味わい深かったので、ブラックで飲める方はシロップを入れずにコーヒーの風味を楽しんでみて下さい。

マフィンは、今回「房総産夏みかんのレアチーズ」「宇治抹茶&塩くるみあん」「ダブルベリー&チョコレート」「ブルーベリー&ホワイトチョコレート」を選びました。おからと米油を使用しているので、生地に重たさがなく、甘さも抑えられ、素材の味が最大限生かされたヘルシーな味わいでした。また、トマトチーズカレーや高菜&ツナなど、おかずマフィンもあるので、ランチにも最適ですね。

画家が愛した漁村

午後は、館山のノスタルジックな景色を見たくて、富崎地区へと向かいました。
館山市街から海岸線沿いに20km程、午前中にドライブしたフラワーラインを戻るようなルートになります。海岸線沿いを走っていると、小さな丘の上にちらっと朝訪れた白亜の洲崎灯台の姿が見え、灯台を背に走っていた行きのルートでは見られなかった景色に出会うこともあります。

富崎地区には、「相浜(あいはま)漁港」と「布良(めら)漁港」の小さな港があり、この界隈の雰囲気がとにかくノスタルジックなんです。館山市街を背にフラワーラインをしばらく走り、標識に従って右に折れると、その世界観が徐々に広がり始めます。

こじんまりとした相浜漁港に並ぶ漁船の姿、昭和の映画の中にタイムスリップしたような空気感。この漁港には、よく旅番組で取り上げられたりドラマの撮影に使われている「相浜亭」というお食事処もあります。

港沿いの道をゆっくり進むと、次に現れる小さな漁港が「布良漁港」。
いつ訪れても静寂に包まれ、この場所だけは時間がゆっくり流れているような気分にさせてくれるので、館山に来た時はいつもここに足を運んでしまいます。

そして、この港沿いの通りには、素敵な標識が建っています。

“ 画家が愛した漁村のみち ”

これを見つけた時、この名とこの場所の雰囲気とがあまりにぴったりで、ネーミングセンスの良さに心が躍りました。

布良漁港の先、最後に現れるのが「布良海岸」です。
海岸へと通じる道の手前に公共の駐車場があるので、そこで車を停め、細い道を歩き進みます。駐車場のある高台からは、海へと突き出す岩場があり、坂道を下りて行くと、弧を描くひっそりとした小さな海岸、布良海岸が見えてきます。

館山市街にある海岸は房総半島の内房に近いので、波が比較的穏やかですが、布良海岸は房総半島の先端付近なので、訪れる日によって波の高さや海の表情が全く異なります。
今回訪れた時は、風はそれ程強くなかったのですが、打ち付ける波は結構大きく、砂浜には海藻が沢山打ち上げられていたので、数年前に訪れた時に出会った穏やかな布良海岸をご紹介します。

砂は茶色できめ細かく、様々な貝殻も落ちているので、貝殻拾いをされている方も見かけます。この頃は、布良海岸も遊泳できていたのですが、離岩流が発生する確率が高く水難事故も起きたので、現在は遊泳禁止となっています。
そのため、訪れる人も少なく、まさしく「ひっそりとした海岸」なので、ここでは、布良海岸が見せる様々な表情と波音を存分に味わってみて下さい。

秘密の夕日スポット

ドライブの最後を締めくくるのは、海に沈む夕日。
館山には沢山の夕日スポットがありますが、私のお気に入りは、富崎地区の入り口付近にある相浜海水浴場の駐車場です。画家が愛した漁村で散策を楽しんだ後、帰り際に見るのもオススメです。

この時間帯になると、駐車場が大賑わいということはなく、帰る準備をされているサーファーの方々をちらほら見る程度。駐車場からは、弧を描く海岸線と房総半島が眺められ、その先の水平線に夕日が沈みます。
今回は、空に大きな羽根を羽ばたく鳥の形をした雲の横で、夕日が沈んでいきました。
でも、、、こんなにも空が澄み切っていたのに、あの姿を見ることはできず。。。

それは、富士山。
1年前の同じ時期には、海面近くが霞んでいたにもかかわらず、房総半島の先に薄っすらと浮かび上がる富士山の姿が見えました。
館山が晴れていても、富士山が見えるかはその時次第ですが、房総半島らしい弧を描く海岸線と夕日、そして運が良ければ富士山を眺められるこの場所で、一日のドライブを思い起こし、思い出に浸ってみてはいかがでしょうか。

左側の水平線に薄っすらと見える富士山、わかりますか?

その他のおすすめスポット

今回訪れた場所以外にも、このルートの近くにおすすめのスポットがあります。ご興味のある方は、是非立ち寄ってみて下さい。

*岡本桟橋(原岡海岸)
館山市内から約8km北上した原岡海岸にある岡本桟橋は、海に張り出す木製の桟橋で、ノスタルジックな電灯が立ち並ぶ姿がノスタルジックで、インスタ映えスポットにもなっています。空気が澄み切っていれば、遠く先に富士山も見えます。

*沖ノ島
館山湾の南端に張り出した陸続きの小さな島で、海水浴が楽しめる入り江や、スノーケリングができる岩場、岩をくり抜いた洞窟をフレームにして写真が撮れるスポットなどがあります。

*野島崎灯台
富崎地区からさらに南へ約8km程の所にある、房総半島最南端の白亜の灯台で、素朴な洲崎灯台に比べ、周りの景色、灯台からの眺め、全てが雄大です。また岩の上には白いベンチが1つ置かれており、高台から眺める海を独り占めできます。

*漁港食堂 だいぼ
洲崎灯台から車で約5分の場所に位置し、獲れたての魚介を海を眺めながら食べられる食堂で、旅番組でもよく取り上げられています。ドライブの途中、昼食に立ち寄るのも良いですね。

*森羅(The SHINRA)
館山市内から約7km、沖ノ島のほど近くにあるスタイリッシュな大人の隠れ家。滞在したことはないのですが、お部屋から見渡せる館山の緑溢れる町並みと館山湾の両方が眺められる景色が素敵で、お料理も地産地消の館山の恵みを雰囲気の良いレストランでいただけるそうで、とても気になっているホテルです。今回のドライブルート沿いにあるので、南房総巡りにも最適です。


今回のルートは約20km程の短いドライブコースですが、お洒落&絶景&ノスタルジックスポットが点在しています。
館山へのドライブ・プチ旅行をご計画されている方の、旅のヒントにしていただけると嬉しいです。

最後まで読んでいただき有難うございました。

野島崎灯台の岩の上に置かれたベンチで景色を独り占め
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