シドニー旅行記2024⑪ ~シドニー街歩き【完結編】・歴史とモダンが交差する街~

2024年3月に6日間旅したオーストラリア、シドニー。1都市だけの滞在でしたが、多くの魅力を感じ、想像以上に刺激を受ける旅になりました。旅行記を通してシドニーの奥深い魅力を感じていただけると嬉しいです。

* * * * * *

【旅の行程】
1日目:朝シドニー着、街の散策 <シドニー泊>
2日目:シドニー→ブルーマウンテンズへ <ブルーマウンテンズ泊>
3日目:ブルーマウンテンズ観光 <ブルーマウンテンズ泊>
4日目:ブルーマウンテンズ→ハンターバレーへ <ハンターバレー泊>
5日目:ハンターバレー→シドニーへ、街の散策 <シドニー泊>
6日目:街の散策 <シドニー泊>
7日目:街の散策、午後の便で日本へ

今回の旅でシドニーの街歩きをしたのは、1日目と郊外から戻ってきた5~7日目でした。旅の計画途中では街歩きに費やせる時間は十分あると思っていたのですが、実際は魅力的な場所が多すぎて、行けなかった場所もかなりありました。それでも、出来る限りの場所を訪れ、シドニーの街の美しさを存分に味わってきたので、今回は少し多めの写真と共に、シドニーの街歩き気分を味わっていただけたらと思います。

今回の記事で書ききれなかった素敵スポットは、別記事で紹介しているので、シドニーをもっと深く知りたい方は、こちらも ↓↓ 合わせてご覧下さいませ。
.

.
シドニーの街で、レトロな建物が立ち並ぶロックスエリアと同じくらい興味のあった重厚感漂うシティエリア。サーキュラーキーからトラム(ライトレール)に乗って、まずは『タウンホール(Town Hall)』を目指しました。

Town Hall 駅で下車すると、すぐ真横に19世紀後半に建てられたビクトリア調の建物があり、周りのビルとは比にならない風格、その色彩と装飾の美しさに、一瞬で心奪われ足が止まる。。

美しいタウンホールやゴシックリバイバル様式のセントアンドリュース大聖堂が立ち並ぶ Geroge Street(ジョージストリート)のこの一角は、歩いているだけで歴史の香りと優しい緑に包み込まれる心地よさがあります。

そして、私のお気に入りの街並みの一つが、Town Hall駅からの眺め。
美しいショッピングモールとして知られるクィーンビクトリア・ビルディングの重厚な建物、向かいに建つビルのレトロなローマ字看板の連続、道路にはトラムの線路が緩やかにカーブし、この道を行けばオールドシドニーにタイムスリップしてしまうのではと感じさせるこの雰囲気が、私の旅情を掻き立てるのです。

もっと ”レトロなシドニー” に触れたいなら、サーキュラーキーから列車でMuseum駅またはSt James駅で下車するのもお勧めです。両駅とも地下にあり、タイル造りの壁とそのレトロな模様が、より一層古き良きシドニーを味合わせてくれます。

George Streetから一旦離れ向かったのは『セントメアリー大聖堂(St.Mary’s Cathedral)』。
都会のオアシスのようなハイドパークを抜けると、公園越しに大聖堂の尖塔が見えてきました。この日は平日だったこともあり、それ程大勢の人の姿もなく、公園のベンチに座る人影もちらほら、穏やかな時間が流れます。

大聖堂を真下から見上げると、空高くに伸びる尖塔、青空に映えるサンドストーン色の外観、窓に施された装飾一つ一つが、荘厳なオーラを築き上げ、

正面に回ると、その建築美と存在感は更に圧倒的で思わず言葉を失いました。無数のアーチで形成された大聖堂内部も、天井高くまで神聖な空気で満たされており、息をするごとに身体が清められていくようでした。

最後に少し離れた場所からその全体像を眺めてみると、バラ窓と尖塔の美しさがより一層際立ち、どの角度から見ても絵になる大聖堂でした。

ハイドパークの中を通りながらGeorge Streetへ戻る途中、ダイナミックな巨木に出会う度に、溢れ出るエネルギーの強さに圧倒され、つい立ち止まって見入ってしまう。。街ゆく人にとってはそれが当たり前の自然の姿でも、私には太古の森でしか出会えないような偉大な姿に見えるのです。

そして再び美しい歴史的建造物が立ち並ぶGeorge Streetに戻り、一際目の引くショッピングモール『クィーンビクトリア・ビルディング(QVB)』に入ってみることにしました。

中に入ると、外観からは想像もつかない色鮮やかなアーケードが遠く先まで広がり、アーチ状の壁、壁の側面に施された装飾、レースのような柵、緩やかな曲線、モザイク柄のタイル、全てがエレガントで、気品溢れる空間。

上の階へと続く螺旋階段には、アイアンレースの手すりやバラ窓のようなステンドグラスが施され、

建物の中間部分にある円形状の吹き抜けは、連続するアーチと紅く塗られた壁が印象的で、まるで宮殿の中を歩いているような感覚にさえなります。

そんな色鮮やかな世界から一歩外に出ると、内側の煌びやかさから一変、茶一色の歴史的建造物が鎮座し、街の真ん中で放たれる重厚感で見る人の心を惹きつけていました。

そのまま通りを北上し、次に向かったのは『ストランド・アーケード(The Strand Arcade)』。屋根に吊るされた看板を見てもそのレトロさが伝わってくる通り、ここはシドニー最古のショッピングアーケード。

1892年にオープンという歴史を持ち、ブリキのおもちゃのような可愛らしい外観が特徴です。

若干薄暗さを感じる入り口を抜けると、目の前に広がるのは、おもちゃ箱から飛び出してきたかのようなレトロ可愛い空間。この頃は、オーストラリアのチョコレートメーカKOKOBLACKによるイースター用のうさぎ形チョコの宣伝広告が吊るされていたこともあり、建物内の装飾全てがチョコレート仕立てに見え、

茶色の手すり、茶色のモザイク模様の床、レトロな看板&ライト、壁に施されたタイルなど、どこを見ても可愛らしさが散りばめられたショッピング・アーケードでした。

そんな2つのアーケードを後に更に通りを北上し訪れたのが、『マーティンプレイス(Martin Place)』。
ここはGeroge Street から Macquarie Street(マッコリーストリート) までを横切る歩行者専用道路で、ビジネスの中心地としても知られる場所です。

連続するアーチが美しいこの歴史的建造物は中央郵便局(GPOビル)で、シドニー経済の中枢エリアに相応しい重厚感を纏い、外回廊に1歩足を踏み入れると、アーチと柱とシャンデリアが永遠に続く芸術作品のような空間が広がっています。

そして、マーティンプレイスの美しさは建物だけに留まらず、広場を潤す緑の豊かさも目を見張るものがあり、これこそ都会のオアシスと呼ぶにふさわしい風景でした。

マーティンプレイスからPitt Street(ピットストリート)を少し進むと、Angel Place に続く細い路地があり、その薄暗い路地を道なりに進むと、「Forgotten Songs」という名のインスタレーションが現れます。

インスタレーションとは… 特定の場所にオブジェや装置を設置して、作者の意向に沿って空間を変化させ、空間全体を作品として体験させる芸術。

「Forgotten Songs」という名の空間芸術は、ビルの間に沢山の鳥かごを吊るすことで、シドニーの都市化で去ってしまった鳥たちを表現し、決まった時間になると鳥のさえずりが鳴るようにセットされています。

この路地のすぐ先には大通りが広がるのに、この空間だけは喧騒を感じさせない静けさがあり、作者がこの場所に「Forgotten Songs」を造ろうと決めた思いが理解できるような気がしました。

古き良き街並みが感じられるシティエリアから、次なる目的地を目指す間にも、生命力溢れる木々を見かける度にその雄大さに心奪われ、

正面の人工的な池に姿が映り込む『ニューサウスウェールズ州立美術館(Art Gallery of NSW)』に辿り着きました。オーストラリアで2番目の大きさを誇る公立美術館で、入場料は無料(常設展示は無料、特別展示は有料)、常設展示なら予約も必要ありません。
私が訪れた時期はちょうど、ルイーズ・ブルジョワの有名な作品「巨大蜘蛛のオブジェ・Maman 1999」が美術館の前に展示されていました。

2021年に開館150周年を迎えた南館に入ると、展示室へと繋がる大きな壁に、太陽・植物・動物・人間の共存を連想される今にも躍り出しそうなモダンアートが描かれていました。

アーチ状の入り口をくぐると展示室が幾つも分かれており、1900年代前半のオーストラリア作品や1900年代以前のヨーロッパ作品が展示されています。

部屋によって壁の色が異なると、不思議と絵との向き合い方も異なるような気がして、そんな相乗効果の違いも味わえる面白さがありました。

そして再び目にする巨大蜘蛛のオブジェ。2023年11月~2024年4月に開催されていたルイーズ・ブルジョワ展の期間だけ南館の前に設置されていたようなのですが、雄大な自然が点在するシドニーの街にはとても合っていたので、街の象徴の一つとして恒久的にあればよかったのにと思ってしまいます。

そんなオブジェに負けず劣らず存在感を放っていたのが、通りを挟んで美術館の前に茂る巨木。
枝があらゆる方向に伸びる姿はまるで芸術作品のようで、その木に隣接するレストラン「Terrace on the Domain」の雰囲気もすごく素敵。美術館で作品に没頭した後に、このレストランでランチを食べる…、もう少し時間があったならそんな過ごし方もいいなと思わせてくれる場所でした。

美術館の後は、すぐ近くにある『ロイヤル・ボタニック・ガーデン(王立植物園)』へ。

この場所は、トム・クルーズの映画「ミッション・インポッシブル2」のエンディングで使われたことがきっかけで知りましたが、実は移民たちが最初に土地を耕し農作を始めた場所という長い歴史を持つオーストラリア最古の植物園でもあります。
中の敷地は想像以上に広く、植物が覆い茂る道を進むと美しく手入れされた芝生が広がり、木々の間からビルが顔を覗かせるという、まさに自然と都会とが共存し合う場所。

そんな植物園で一番私の目を引いたのが、百年以上前に植えられたイチジクの巨木。この旅行中に様々な巨木に出会ってきましたが、この木から放たれるオーラは圧倒的で、力強いフォルムがこの地の守護神のようにも見えました。

その他にも、木と木が絡み合う枝の間に道が通されていたり、森のように植物が密集していたりと、私がイメージする植物園の規模を遥かに超え、国立公園に迷い込んだのかと思う程雄大な自然に溢れていました。

植物園が面する入り江沿いの遊歩道からは、シドニーのビル群やオペラハウスを臨むこともでき、植物園を散策しているだけで様々なシドニーの風景に出会うことができました。

シドニーの街歩きはまだまだ続き、次はフェリー(路線:F3)にて対岸へ。

シドニーの遊園地ルナパークのすぐ横にある船着き場Milsons Pointでフェリーを降り、まず向かったの『ラベンダーベイ(Lavender Bay)』、小さな湾に沢山の小舟が停泊するラベンダーベイの中程にノスタルジックな桟橋があり、そこからの景色を眺めてみたかったのです。

桟橋の上に刻まれた「LAVENDER BAY」の文字とセピア色の街並みが、1枚の古いポストカードを見ているようで、曇り空にも映えるシドニーに出会えた気がしました。

海沿いの遊歩道から街中へと続く階段を登り、次に向かったのは『ウェンディーズ・シークレット・ガーデン(Wendy’s Secret Garden)』。

オーストラリアの有名な芸術家ブレッド・ホワイトリー氏を夫にもつウェンディー・ホワイトリーさんが最愛の夫を亡くし、ぽっかり開いた心の穴を埋めるべく家の麓にあった荒地を来る日も来る日も手入れして、自分のインスピレーションのままに造り上げた彼女の思いが詰まった庭。

この庭には誰でも自由に入ることができ、シンボルツリーのようなイチジクの巨木は独創的な形をし、点在する空間にはベンチや彫刻などが置かれ、そこはまるで植物を芸術作品のように愛でる屋外美術館のよう。

ジグザグに張り巡らされた小径を歩いていると、本を片手に散歩する人に「この庭、素敵でしょ」と声をかけられたり、目を疑うような大きな鳥と遭遇したり。。。

黒い体に赤い頭を持つ大きな鳥が歩き回る姿を何度も見かけたので、気になり調べてみると、Australian Brush-turkeyという名の鳥だそう。オーストラリアは、本当に人と自然と動物との距離が近いです。

小径の途中に突如現れた砂岩の岩壁と独特なフォルムのイチジクの木。その木の下には籐のソファが置かれており、”好きな時にここで心を休めてね” とウェンディーさんの囁きが聞こえてくるようでした。

ウェンディーズ・シークレット・ガーデンを後にし、引き続きシティの対岸にあるキリビリ(Kirribilli)地区に歩いて移動、ハーバーブリッジとビル群が見渡せる場所に偶然辿り着き、その美しさに思わず足を停めました。

でも私が探していたのはこの景色ではなく、、更に街の中を練り歩き、ようやく 「通りの間からオペラハウスが見える場所」を見つけました。決して派手な景色ではないけれど、日常生活から垣間見える有名観光地というギャップ感が私には新鮮で、SNSで目にしたこの景色を探して見たくなったのです。

そして、真っ直ぐ通りを下り、Beulah Streetという名のフェリー乗り場と対岸にオペラハウス&ビル群が見渡せるもう一つの行きたかった場所に辿り着きました。ここからの景色もLavender Bayの桟橋と同様に、何故かノスタルジックさを感じる哀愁漂う場所。

私が訪れた2024年3月時点では、Beulah Street Wharfは使われておらず、Transpot.nswのサイトでは「Closed for wharf maintenance / Planned for early to mid-2025」とあるので、メンテナンス作業が終わればフェリーで簡単にこの場所に来れるかもしれませんね。

今回の旅の締めくくりは、オペラハウスとハーバーブリッジが眺められるシドニーハーバーで。

平日の朝、この場所を訪れると、人の姿はほとんどなく、観光客を入れずにオペラハウスを写真に収めるには最適な時間帯にも感じましたが、夕暮れ時に同じ場所を訪れてみると、私の印象は一瞬にして変わりました。

真っ白なオペラハウスが夕日で黄金色に染まり、その麓にあるOpera Barには大勢の人がお酒と共に談笑し、もう一段上に設けられた手すりにも沢山の人が夕景を待ちわび、様々な髪色や服の色が混ざり合う活気溢れるゴージャスな夕景シーン。
この景色を見た瞬間に、私は夕暮れ時のオペラハウスの方が好きだと直感的に思いました。

青空に浮かび上がるハーバーブリッジも見る人の姿が少ないと、美しい以上の想像力が掻き立てられず、

それが夕暮れ時のハーバーブリッジになると、そのシルエットの美しさに加え、黄色と緑の2色カラーの定期フェリーが途切れることなく行き交う様子や夕日を愛でる人々の活気で、世界三大美港としてのシドニーの街の息づかいが伝わってくるようで、哀愁漂う壮大な景色に見えました。

オペラハウスの向かいにある階段を登ると、組み合わさって見えていた白い屋根は一つ一つが独立して見え、いつも目にしていたオペラハウスとは全く別の建造物のようでした。琥珀色に輝く巨大なガラス窓と茶色の大階段、夕日を浴びる遊歩道、全てがセピア色に統一され、人の姿すら美しく見えてしまうシドニーハーバー周辺はどこを切り取っても絵になる景色です。

大階段の手前からオペラハウスを見上げると、屋根が空にせり出し、その後ろにハーバーブリッジが見え、屋根の更に上には薄っすらと三日月が輝いていて、この角度から見る景色も素敵でした。

いよいよ夕日がロックスの町の上に差し掛かると、黄金の煌めき具合は最高潮となり、シドニーハーバーの海もビル群も、一日のうちで一番輝いて見えました。

大型客船が停泊しビル群がくっきりと見える朝のハーバーも清々しいけれど、黄金色に染まる夕景は全く別の感動を覚えるので、どちらの姿も見逃せないと最終日に気付きました。

シドニーハーバーで夕日を眺める特等席Opera Barに座る人々を、海鳥と一緒に眺める私たち。
皆本当に楽しそうで、その姿を眺めているだけで自然と笑みがこぼれてしまう至福の時間を味わっていると、

この夕景を称賛するかのように一斉に海鳥たちが羽ばたき、その姿があまりにも美しかったので、慌てて写真に収めたお気に入りの1枚。

こんな美しい夕景を旅の最後に味わえたことに、ただただ感謝の気持ちで胸がいっぱいになりました。
薄っすらと赤く染まるオペラハウスを後に、フェリー乗り場へと移動します。

最後は、フェリーからシドニーの夜景を眺めたいと思っていたので、夕食はバランガルー(Barangaroo) 地区にあるレストランを予約、レストランへの移動をフェリーにして行きは暮れゆく夕景を、帰りは夜景を見ることにしていたのです。
(夜景を見ながらのディナークルーズもありますが、食事をしながら窓越しに景色を見るよりも、フェリーの屋外デッキから窓というフィルターを通さず眺めた方が綺麗に見えるという発想からこうしました)

夕日が沈み、パステルカラーの空に浮かび上がるオペラハウスは幻想的で、窓に明かりが灯るロックスや高層ビル群も、宝石のようにキラキラと輝き始めました。

対岸の船着き場 Milsons Pointに到着する手前で、シドニーハーバーで一番贅沢な景色なんじゃないかと思うくらい、オペラハウス&ハーバーブリッジ&シドニーのビル群が一斉に見えるポイントがあります。

Milsons Pointに着くと、小さな遊園地ルナパークの象徴でもある正面玄関の顔がライトアップされ、目や歯まで光っていることにビックリ!

そして、予約したレストランのあるバランガルーに近づくと、一気に近未来感が増し、古き良きシドニーの雰囲気が残るサーキュラーキーやロックスとは全く別の場所にワープしてきたかのようで、

一番背の高い Crown Towers Sydney Hotelの側面に空が映り込む姿は特に異様で、ビルの中の空に吸い込まれてしまいそうでした。

フェリーを降りた頃には水平線付近がオレンジ色に染まり、さっきまで薄っすらとしか見えていなかった三日月も、いつの間にか景色の中で一番の輝きを放っていました。後ろを振り向けば高層ビル群なのに、海の先の大地にはビルが一切ないという、そのギャップもシドニーの面白さですね。

夕食後は同じフェリーに乗って、来た道を戻ります。
帰りも屋外デッキの椅子に座り、まずはバランガルーのビル群の夜景を眺め、

徐々に近づいてくるハーバーブリッジとその先に小さく輝くオペラハウス。

そして、終点のサーキュラーキーに近づくにつれてオペラハウスも真横に見え、私たちの旅は終わりを告げました。

今回この記事に載せた写真は計72枚、最後まで読んで下さった方には本当に感謝しかありません。

旅行前は、シドニーの街を調べれば調べるほど行ってみたい場所が増えていく毎日。旅という限られた時間の中で最大限多くの場所に訪れたつもりですが、それでも、まだ行けてない場所は山のようにあり、他の旅行記事でたまに目にする「シドニーの街は1日もあれば十分見て回れる」という表現にはいまだ共感できずにいます。

そして、今回の旅を通して一番の収穫は、オーストラリアという国の素晴らしさに気付けたこと。
この旅を機に、私の中でオーストラリアをもっと深く知りたいという思いが強まり、今年(2025年2月)に訪れたメルボルン旅行へと繋がっていきました。そして、メルボルンでも更なる素晴らしさに気付き、ますますオーストラリアを好きになるという幸せな旅の連鎖。次の旅行記からは、メルボルンの魅力について書き綴ろうと思いますので、またこのブログに遊びに来ていただけると嬉しいです。

番外編(ホテル編)

シドニーに到着した1日目は、古き良きシドニーを感じたくて、ロックスにあるレトロ可愛いホテルに滞在しましたが、旅の後半の2泊は、市内中心部にある『Capella Sydney(カペラ・シドニー)』に滞在しました。

このホテルを選んだのは、オーストラリア人の方が勧めてくれたことがきっかけでしたが、実際滞在してみると、エレガントだけど華美過ぎない落ち着いた雰囲気、スタイリッシュだけど女性らしい柔らかな質感がとても心地よく、大人のための上質空間を感じさせるホテルでした。

バスルーム&トイレも、大理石、ガラス扉、アイアン調の家具で、気品を感じながらも都会的なスタイリッシュさがあり、バスタブが斜めに置かれているのもちょっとした遊び心が感じられて素敵でした。

特に印象的だったのがお部屋のアメニティ類。全てがグレーを基調にモノトーンで統一されており、カペラの★マークが入っているのもお洒落で、ミネラルウォーターは小さめのステンボトルに入っているので、街歩きに持っていくにもちょうどよい大きさ、上質なグレーの細長いケースにはダイソンのドライヤーが入っていました。

そして、カペラ・シドニーのもう一つのお気に入りが、ロビー階にある「Aperture」というラウンジ・レストラン。レセプション横の黒い柱の先に見える緑の空間がApertureで、都会の中にひっそりと広がる大人のための秘密のオアシスのような場所。

天井からは優しいパステルカラーのお花が吊るされ、ゆっくりと上下に動きながら、開いたり閉じたりを繰り返すというインスタレーションがとにかく素敵で、見ているだけで心が癒されました。

ホテルのお部屋からオペラハウスやハーバーブリッジを見たいなら、シドニーハーバー付近のホテルの方が良いですが、上質な空間が広がる大人の隠れ家のようなホテルで滞在したい方には、『カペラ・シドニー』はきっと気に入っていただけると思います。

タイトルとURLをコピーしました