2021年11月5~6日に、軽井沢へ秋景色を見に行った旅行記の最終話です。
1日目は、予想以上に鮮やかだった軽井沢の紅葉に心奪われ、「THE HIRAMATSU軽井沢」でいただいた繊細な秋のフランス料理に新鮮な感動を覚えました。
そして迎えた2日目、今回の旅ではこれ以上の感動はもうないだろうっと思っていたのですが、目が覚めたその時から新たな喜びを感じることとなりました。
今回は、そんな2日目のお話です。
ひらまつ軽井沢・朝の奇跡
体が何かを感じとったのか、自然と朝早くに目が覚めました。カーテンの隙間から外を覗くと、空が薄っすらピンク色に色づいているのが見えました。ということは、まだ日の出前。。。
慌ててコートを着てテラスへ出てみると、御代田の町の上空が薄っすらと霧がかり、紫色の稜線とピンク色の空を背景に秋色の木々が立ち並ぶ幻想的な朝の風景が目の前に広がっていました。
うわぁ~素敵✨
目が覚めていなかったら、この景色を見逃しているとこだった、っと一瞬にして安堵の気持ちで胸がいっぱいになりました。
日の出が近づくにつれて空の色は徐々に薄まっていき、木々の先端が赤く染まり始めました。
ほんの数分で刻々と変わる空の色、それに合わせて山や木々の色も変化する。。。自然の色は本当に優しく、心を穏やかに浄化してくれます。
朝日が昇ると、目の前の木々の秋色もより一層濃くなっていきます。
昨日から同じ景色を眺めているのに、夕日と朝日で陽の光が異なると、風景の印象もこうも違うのかと驚かされます。
ほんの数分の出来事でしたが、思いがけない “朝の奇跡” に遭遇することができ、高揚感溢れる朝の始まりになりました。
朝食は、5階のレストランで8時から予約していました。
まだ十分に時間があったので、部屋の半露天風呂に入りながら、もう少しこの景色を眺めることにしました。
信州の恵み満載の朝食
朝食は、5階にあるレストラン「La Lumiere Claire」でいただきます。このレストランは『ひらまつ軽井沢』の最上階にあるので、外のテラスからは、遮るものなく広がる圧巻のパノラマが眺められます。
軽井沢は “霧の町” としても有名で、年間100日は霧が発生するそうです。太陽がかなり高い位置まで昇った8時の段階でも、御代田の町の上空には、まだ白いベールのような霧が残っていました。
しばらく、外のテラスでこの景色を眺めていると、スタッフの方が景色の説明をして下さり、西側(=テラスの右手)には北アルプスが見えることも教えてくれました。
そして、そろそろスープの用意ができたのでテーブルへどうぞと、さりげなく伝えてくれました。
きっと朝食が準備できたことを伝えたかったのだと思うのですが、景色に見とれている私の余韻を壊すことのないよう景色の話から始められた配慮がとても心地よく感じました。
朝食はコース料理のように、一皿ずつ運ばれてきます。
信州の野菜がたっぷり入ったスープから始まり、信州プレミアム牛のローストビーフ&ズッキーニやハムの入ったフリッタータ(キッシュのような卵料理)に続きます。
爽やかな青い器には信州野菜満載の新鮮サラダ、そして、フルーツは長野名産のブドウ各種、無糖ヨーグルトにはグラノーラと浅間ガーデンのはちみつを掛けていただきました。
バスケットに盛られたパンは、自家製食パン・パンオショコラ・クロワッサン・プティパンの4種類、各お料理でお腹がいっぱいになっていたので、全てを食べることはできませんでしたが、できることならパンだけの朝食も味わってみたいと思いました。
ご当地のものを新鮮な状態でいただける幸せ、大地の恵みを存分に味わえた朝食でした。
ジブリの世界!? 軽井沢タリアセン
10時前にひらまつ軽井沢を出発し、まず向かったのが『軽井沢タリアセン』、塩沢湖の周りに歴史的建造物や美術館、外で遊べるレジャー施設などがあります。この日は11/6・土曜日ということもあり交通渋滞も発生していたので、30分程かかってタリアセンに到着しました。
入場料は大人一人800円(2021年11月時点)、公園に入ると、真っ先に目に飛び込んできたのは朱色に輝くモミジでした。
足元には朱色や橙・赤いモミジの落ち葉で自然の絨毯ができ上っています。
落ち葉一枚一枚のフォルムが、まるで職人さんが綿密に切り刻んだかのように美しく、色も一枚一枚染め上げたかのように異なるグラデーションを帯びていました。
そして、ここ「軽井沢タリアセン」で一番見たかった景色が、塩沢湖畔に佇む茶色の建物『睡鳩荘(すいきゅうそう)』。ジブリ映画の “思い出のマーニー” に出てくる湿地屋敷のモデルになったと言われていたので、その姿をどうしても見てみたかったのです。
モミジの紅葉絨毯のすぐ横にある塩沢湖の湖畔まで行ってみると、色づく木々の中にひっそりと佇む睡鳩荘が目に入りました。
湖のこの一角だけはどこか静けさに覆われていて、湖の先は現実世界ではないのでは・・と錯覚してしまいそうなほど、不思議な空気感がありました。
湖面に映り込む紅葉も素晴らしく、しばらく湖畔に佇み、絵画のような景色に見惚れていました。
素敵カフェ・Forest Vale
軽井沢タリアセンを後にし、次に向かったのは、今回の旅行でどうしても行きたかった2つ目のカフェ『Forest Vale』です。カフェのインスタを見ていると、事前予約をしておいた方が良さそうだったので、旅行前に11:30にランチの予約を入れていました。
カフェのある追分(おいわけ)エリアでは、メイン道路から逸れて奥に入ると、紅葉トンネルのような通りにいくつも出会いました。その紅葉の色も濃い赤や黄ではなく、パステル調が混ざった優しい色味で、陽の光を浴びると淡い色がキラキラと輝いて見えます。
そんな紅葉トンネルの道路脇に、木造りの可愛らしい家と看板が目に入りました。
ここがカフェ&ビストロ『Forest Vale(フォレストヴェール)』です。
この辺りは色づく木々で覆われており、その木の切れ間から別荘やカフェがポツンポツンと顔を出しているような雰囲気なので、私が思い描いていた軽井沢のイメージにとても近いものがありました。
私たちは11時過ぎに着いたのですが、数分後には立て続けに5台程の車が駐車場にやってきました。皆11:30の予約の方々で、こじんまりとした店内が満席になりました。
私たちが案内された席は、大きなガラス窓に面したカウンター席で、真正面に紅葉を見ることができます。ちなみに、もう一方の壁にも大きなガラス窓があり、そこからはカフェの庭の紅葉が眺められるので、どの席に座っても紅葉満載の景色が眺められる店内になっています。
メニューは日ごとに異なり、2~3種類から選べるようになっています。
この日は3種類のメニューがあり、私たちは「豚肩ロースの塊焼き」と「魚介のパナシェ 美食家のサラダ」を選びました。あともう一つは「自家製サーモンのマリネ Sioruソフトサンド」がありました。
私たちが選んだこの食事がびっくりするくらい美味しく、豚肩ロースも魚介も新鮮で触感も良くジューシーなのに加え、上にかかっているソースが絶妙な味なんです。他のお客さんの「美味しっっ!」という声も聞こえてきて、店内が幸せな雰囲気に包まれていくのがわかりました。木の株にのせられたバケットは、同じ追分エリアにある『Sioruベーカリー』のもので、ここもバケットを買うなら予約が必要なくらいの人気店です。
陽の光に照らされた紅葉とそよ風に舞い散る葉を眺めながらのランチは、食事・景色・雰囲気の全てが味わえる至福のひとときでした。
『Forest Vale』の朝食はランチ以上に予約が取りにくく人気があるので、次は朝食を食べてみたいと思っています。
最後に・・・
紅葉シーズンの土曜日の午後は、軽井沢の至る所で渋滞が発生していたので、『Forest Vale』でランチを食べた後は、そのまま軽井沢を後にし帰路につきました。
軽井沢の紅葉は日本らしさというよりは、カナダのような森林の中に色鮮やかに色付く木々が点在し、絵本にできてきそうな異国情緒溢れる美しさがありました。
また訪れたカフェやTHE HIRAMATSU軽井沢も、軽井沢の自然と絶えず隣り合わせで、こんなにも紅葉を身近に感じられるとは想像もしていませんでした。
すっかり軽井沢の虜になったので、また訪れようと思っています。
もし次2泊できるなら、1泊はこじんまりとしたホテルに滞在して自転車で軽井沢を散策してみたい、もう1泊はTHE HIRAMATSU軽井沢でゆったりして車でしか行けない場所に行きたい。。。そんなことを妄想したりしています。
これで軽井沢旅行記(2021年秋)は終わりです。
最後まで読んでいただき、有難うございました。