【モルディブ】Como Cocoa Island 2023 旅行記① ~ココア・7つの魅力~

2020年2月にモルディブを訪れた後にコロナ禍に突入、あれから3年、こんなにも長い間、海外へ行くことができなくなるとは想像もしていませんでした。
2022年夏頃より日本の水際対策が徐々に緩和され始め、来年には海外旅行が再開できるかな…と旅の計画を始めました。3年ぶりに訪れる国の行き先は、どこにしようと迷うことはなく、まずはあの国に帰ろうと「モルディブ」へ。

今回で16回目のモルディブ、コロナ禍前まで何度も足を運んでいた場所ですが、飛行機がマーレに降り立った時は様々な思いで胸がいっぱいになり、思わず涙がこぼれました。

ミリヒのTravel Diaryの途中ではありますが、モルディブの最新情報もお伝えしたいので、2023年3月に訪れたモルディブ旅行記も平行して書き綴ろうと思います。

ココアの魅力を1ページで語るならば・・・

今回訪れたのは「コモ・ココア・アイランド(Como Cocoa Island)」、首都マーレの国際空港からスピードボートで約45分の南マーレ環礁にある、全34室のみの小さなリゾートです。
全室水上ヴィラで、ソーダブルーのラグーンや島の東側に長く伸びる砂州が特徴ですが、インテリアの豪華さ、バラエティ豊かなレストラン&バー、エンターテイメントの充実、などとは無縁のリゾートなので、とにかく自然に囲まれて ”ゆったりのんびり” 過ごすことが目的でした。ですが、実際の「ココア」は、想像以上に胸を掻き立てられることが多く、冒険や感動もあった彩り豊かな滞在になりました。
今回は、私が感じた『ココア・7つの魅力』をお話しようと思います。

魅力その1 真の島の美しさ

最近、ほとんどのリゾートでバギーが、大きな島では自転車も完備されるようになりました。炎天下で長い距離を歩くことを考えると、バギーで移動できた方が快適ですし、海やヤシの木に囲まれた道を自転車で走り抜けるのも爽快感があります。でも、1島1リゾートという交通に捕らわれることのないモルディブで、バギーや自転車が行き交う景色、バギーが桟橋の上を走る時のガタガタという音、美しい桟橋や白砂の上に残るタイヤの跡、などが無ければ、もっと自然に没入できるのになぁ…と思う気持ちもあります。ましてそれが小さなリゾートならば。。

そんな私の思いをシンプルに叶えてくれたのがココアでした。
ココアにはバギーも自転車もありません。そのため、ココアの桟橋にはタイヤの跡が一切なく、真っ青な海に一直線に伸びるその姿は本当に美しいと感じました。(実際、桟橋にタイヤの跡がなければもっとフォトジェニックなのにと感じるリゾートが沢山あります)

島の中もバギーが通ることを想定して整備する必要がないので、他のリゾートでよく見る木に囲まれた道がきちんと造られているわけではなく、施設と施設の間に木々が自由に生える広場が点在しているという感じです。そのせいか、木々が本来あるべき姿で存在し、背の高い木もあれば低い木もあるので、木の間を縫うように歩く楽しさのようなものを感じ、自然をより身近に感じました。

太陽の光が真上から注がれると木々は影を落とし、白砂は一面木の影に覆われます。その模様の美しさにも毎回魅せられました。自由に伸びる木、無数に重なり合う影、木からぶら下げられたハンモック、木造りのブランコが点在するだけの小さな島内ですが、絶えず自然の温もりに包まれている感じがしました。

魅力その2 レストランは1箇所のみ、でも何度でも通いたくなる

今は、1つのリゾートでレストラン&バーが複数ある、というのが普通になってきました。そんな発展を続けるモルディブの中で、ココアにはレストラン&バーは1箇所ずつしかありません。ですが、不思議と物足りなさを感じないんです。

レストランの入り口には、小さな木が生えていて、この木の形や落とす影も好きでした。写真の右側が Ufaaレストラン、左側が Faruバーで、それらの間から青い海が顔を覗かせます。

ナチュラルな雰囲気のUfaaレストランですが、中に入ると、白・ベージュ・ブラウンの色調で統一されたセンスの良い空間が広がります。モルディブの自然に馴染むナチュラルさを基調にしながらも、ストライプ&チェック模様や存在感のあるライトでデザイン性を取り入れ、自分の家のインテリアがこんな感じだったら素敵だなぁと思わせてくれるようなお洒落さが何とも心地良いのです。

食事は朝食時のパン・フルーツ・ヨーグルト類が並ぶセミビュッフェ以外は全てアラカルト料理で、朝食の温かい料理は10種類程、昼&夕食は、前菜・メイン・デザートがそれぞれ10種類以上あり、日ごとに内容も変わるので、毎回メニューを選ぶのが楽しみで仕方ありませんでした。

Ufaaレストランの前にはメインプールがあり、レストランとプールの周りには緑濃い木、フォトジェニックな形の木、ヤシの木が点在しています。朝食時は、太陽の光がまだ弱いので周囲の景色よりもプールに映り込む景色の方が強調され、昼食時には眩しい程に木の存在感が際立ちます。

そして夕暮れ時になると、レストランとバーの間に生えるオオハマユウの木から、一日花がいくつも落ち、レストラン周辺は夕日に照らされた赤い花で彩られます。
朝・昼・夕で印象の異なる景色が楽しめることも、このレストランに通いたくなる魅力の一つです。

レストランが複数あれば、滞在中できる限り全てに足を運びたくなり、今日はここ明日はあそこと選ぶ楽しさがある一方、全てを見るという使命感のようなものも少なからずあり、今回はその使命感に捕らわれることなく過ごせたのも、私には心地良かったのかもしれません。

魅力その3 海に囲まれているようなヴィラ

今回私が滞在したのは「プール付き1ベッドルームヴィラ」というお部屋で、2020年のリニューアルオープン時に、もともとあった1ベッドルームヴィラにプールが付けられました。
このタイプのヴィラは4室しかなく、下の写真の通り、他のヴィラとは少し離れた所にあり、干潮時にヴィラの周りに砂州が現れるのが特徴です。私は砂州やサンドバンクが好きなので、ココアに行くならこの部屋に泊まりたいとずっと思っていました。

朝と夜の干潮時にはどんどん潮が引いて砂州が現れるのに、昼頃には潮が満ちて一面ソーダブルーの海に変わり14時くらいにはかなりの深さになる、まさしく地球の鼓動を見せられているようなヴィラです。そんなヴィラは左・右・前方の壁が全面ガラス張りになっており、ロールカーテンを上げた状態にすると、リビングルーム全体が海に囲まれているような感覚になります。ヴィラ同士の間隔もかなり広いので、隣りに景色が遮られることもありません。今まで滞在した他のリゾートでも、これ程までに海に囲まれていると感じさせてくれたヴィラはありませんでした。

魅力その4 様々な表情の砂州が見られる

島の東側には長く伸びる砂州があり、好きな時にその砂州を散歩できることがココアの魅力でもあります。島に近い所は砂州の幅も広いですが、先端に近づくにつれて両側から打ち寄せる波が近づいてきて、最終的には薄いベールのような波が混ざり合います。波は次から次と寄せてくるので、砂州に描かれる模様も刻々と変化し、ずっと見ていても飽きない自然美です。

日中は青い海に囲まれる砂州も、日の出頃にはまた別の表情を見せてくれます。
朝日に向かって歩いた時には、陽の光で砂州が黄金色に染まり、海の真ん中に光り輝く一筋の道が現れたように見えました。その姿はあまりにも神々しく、ココアに来た甲斐があったなぁと思える瞬間でした。

空模様や時間帯が異なると砂州の表情も変わるので、滞在中何度か砂州を散歩しましたが、今思い返せば、もっと色んな時間帯に歩けば良かったなと思っています。

魅力その5 美しい珊瑚

ココアと言えば ”美しいラグーン” と ”長く伸びる砂州” で有名ですが、ハウスリーフの良い島でもあります。【*ハウスリーフ:島の周りに生息する珊瑚】

島の周りには、
・COMO Reef(島の南側・水上ヴィラ側)
・Shambhala Reef(島の北側・スパ&砂州付近)
・Bay Reef(島の北側・メインプール付近)
と名付けられたハウスリーフが3箇所あります。
その中でもCOMO Reefでは、魚群に出会えるのはもちろんのこと、ドロップオフだけでなく浅瀬でも生き生きとした珊瑚が見られたことに、とても驚きました。

また、ボートで訪れたスノーケリングポイントでは、テーブル珊瑚と枝珊瑚が多数生息していて、その景色は圧巻の一言でした。温暖化の影響を受けたモルディブでは、ダイビングでしかこんな景色は見られなと思っていたし、開発が進む首都マーレに近い南マーレ環礁にこれ程までに壮大な珊瑚が存在すると思っていなかったので、この珊瑚の森を見た時は衝撃と感動で胸がいっぱいになりました。

2016年以前は、どのリゾートの周りにも当たり前のように生息していた珊瑚がほんの僅かの時間で大ダメージを受け、ここ数年死滅した姿を何度も見てきたので、元のように復活するまでにはまだまだ時間がかかると思っていました。ですが、こんな状況下でも生き残ろうとする美しい珊瑚を見られたことは、今回の滞在の中で一番心を震わされた出来事でした。

魅力その6 島全体が夕日スポット

ココアで夕日を眺めるなら、島の西側になるFaruバーかその周りのビーチがベストスポットだと思っていました。でも実際は、バー以外の場所からでも素敵な夕景が眺められます。私のお気に入りは、今回滞在したヴィラの桟橋から見るココアの全景。緩やかな曲線を描く「桟橋と水上ヴィラのシルエット」と「大パノラマの空」との組み合わせが、夕景をよりダイナミックに見せてくれました。

夕暮れ時は潮が引き始めるタイミングでもあったので、赤く染まる海の中に砂州が現れる景色もココアらしいなと思いました。また、今回は行かなかったのですが、島の東側の砂州へ行って振り返ってみると、トワイライトに浮かび上がる砂州と島のシルエットという幻想的な夕景も眺められると思います。

魅力その7 ホスピタリティの素晴らしさ

ココアでは、一人のバトラーが複数組のゲストを担当しています。ココアはモルディブの中で最上級クラスのリゾートではないし、自分専属のバトラーではないので、何か用があればお願いする程度で十分と思っていました。ですが、実際は、想像以上のホスピタリティでした。

バトラーのFannyさんは、私たちをファーストネームで呼んでくれるのはもちろんのこと、レストランの給仕もされていたので、レストラン1箇所のココアでは、朝・昼・夕食時にレストランへ行けばFannyさんに会えるという流れでした。その為、朝レストランに行けば、「今日は○時にスパですね、プライベートツアーは〇日ですね」といったスケジュールの打ち合わせや、「この朝食の時間を利用してハウスキーパーをお部屋に送って良いですか」といったこと、私が旦那さんの肉料理をシェアして食べているのに気付くと、さりげなくフォークを肉用のものに変えてくれ、それ以降、二人のうち一人が肉料理を注文すると、メイン料理用のフォークを二人とも肉用に変えてくれるなど、小さなことでも見逃さず気に掛けてくれました。そういった対応を担当するゲスト皆にされていることも驚きでした。

また、客室マネージャーのWisamさんも島内で私たちを見かけると、必ずファーストネームで呼んでくれ、「滞在は楽しんでいますか?何か問題はないですか?」と声を掛けてくれます。
夕食時には毎日必ずリゾートマネージャーのVincentさんがゲスト全てのテーブルを回り、今日の出来事や滞在について聞いてくれました。

ダイビングセンターにも用があり毎日通いましたが、どのスタッフもフレンドリーで快く相談にのってくれ、島内で会う全てのスタッフが笑顔で挨拶をしてくれるので、ココアのどこにいてもスタッフの方々に見守られ歓迎されているようでした。

* * * * * *

どのリゾートもそれぞれに良さがあります。

青い海、真っ白なビーチ、海風に揺れるヤシの木、それらの美しい自然に、個性的な建物・デザイン・インテリア、モーター付きのウォータースポーツなど、人の手が加えられた造形美・アクティビティを求めるなら、「ココア」は物足りなく感じると思います。

ただそこにある自然から美しさや感動を得る、自然に身を委ねて自分で楽しみ方を見つけながら過ごしたいという方であれば、間違いなく「ココア」は極上リゾートだと思います。

ココアでの滞在の詳細は、これからも様々なテーマでお話ししようと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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