【モルディブ】Como Cocoa Island 2023 旅行記⑪ ~乾季の曇り空ってどんな感じ?~

2023年3月に滞在したナチュラルリゾート『コモ・ココア・アイランド(Como Cocoa Island)』の旅行記です。私が感じたことをテーマごとに書き綴っているので、ココア・ライフを少しでも感じていただけたら嬉しいです。

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今回、ココアには5泊し、滞在中のお天気は下記のような感じでした。
*1日目:曇り空(14時頃リゾート到着)
*2日目:曇り空、時々晴れ間
*3日目:晴れ
*4日目:晴れ
*5日目:晴れ
*6日目:晴れ(20時頃リゾート出発)

乾季で一番ベストな天気は ”晴れ&無風” 、こんな日は波がほとんどなく、透明度の高い宝石のように輝く海に出会えます。もちろん、そんな晴れの日が毎日続くに越したことはありませんが、乾季でも曇り空や雨の日に当たることは当然あります。
一日中すっきりしない天気だと、せっかく乾季に来たのに・・・と気分が下がりがちですが、空模様が異なることで晴れた日には出会えなかった新たな景色に気付くチャンスでもあります。

今回は、私がココアで感じた『晴れた日とは異なる曇り空の美しさ』について書き綴ってみました。

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朝起きて、サンデッキのカーテンを開けると、青空を隠すように灰色の雲が無造作に広がっていました。雲に邪魔されずに朝日が昇る姿を期待していたので少し残念でしたが、それでも何故かこの空に見入ってしまいました。

私たちのサンデッキは南側を向いていて、部屋を背に左側から朝日が昇り、右側に夕日が沈みます。椅子に座りながら移りゆく空を眺めていると、雲の切れ間から徐々に陽の光が差し込んできました。
空が雄大に広がっているからなのか、曇り空でもずっと眺めてしまう不思議な美しさがありました。

みるみるうちに灰色の雲が黄金色に輝き、朝日が昇る姿と同じくらい神々しさを感じる朝の空。。。

空模様は刻々と変化していくのに、海はいたって穏やかで、黄金色に染まる海の中を一匹のサメが優雅にゆらゆらと泳いでいきます。

この日はココアで迎える初めての朝。
部屋前の海は引き潮でかなり浅くなっていたので、海に降りて360°遮るものがない場所でこの景色を味わってみることにしました。

どこまで行っても海は浅く、朝日に照らされた光の道をなぞる様に歩いてみたり、時折雲の隙間から見える青空を眺めてみたり。

ココアの水上ヴィラの周りには、最近他のリゾートでよく目にする波除用のブロックや防波堤が一つもないので、遮るものなく広がる海は圧巻そのもので、永遠に広がる空と海に包み込まれているようでした。

そんな朝を迎え、少しして朝食を食べに外へ出てみると、朝の神々しさからは一変、油絵のような雲が空を埋め尽くし、今にも雨が降り出しそうな空模様。でも、その景色を見てより強く感じたのは、天気への不安よりも、ダイナミックな雲から感じる自然の雄大さでした。

そしてもっと印象的だったのが、来た道を振り返った時の景色。
雲の切れ間から光が散乱し張り裂けてしまうんじゃないかと思わせる空と、静かに砂州が姿を現す海とが「静と動」を表現しているようで、想像していなかった自然美の組み合わせに圧倒されてしまいました。

重苦しい曇り空の下でもモルディブの海は青く、どんな時でも心を癒してくれます。

そんな様々な表情の景色に魅せられながら、Ufaaレストランに到着しました。

テラス席から臨む景色は、空が鈍色でも、木々やパラソルとの色のコントラストは美しく、優しい色彩に心が和みます。

曇り空とモノトーンのテーブルセッティングの中に、オレンジジュースやオムレツ、フルーツなどのビタミンカラーが並ぶと、華やかさが増し自然と気分が上がります。

朝食後にはビーチを少し散策。
太陽の光が少ないのでとびきりの海の青さではありませんが、木々は光に照らされているよりも優しい緑に見えました。ビーチチェアとビーチクッションの間に佇むマーカナ(鷺)は背中を丸めながら、のんびりと太陽の姿が出るのを待っているのかぁ。。。

帰り際、ビーチからココアの海を眺めていると、真っ白な景色の中に浮かび上がる桟橋と、その上を歩くスタッフの方の姿が目に留まり、白と黒の2色しかない景色なのに、モノトーンの絵葉書を見ているようで、思わずカメラを手に取ってしまいました。モノトーンのココアも素敵。。

朝食後の散歩を終え、ヴィラへ戻ってくると、西側の空には雲がどんどんと重なり、少し怖さを感じる程暗くなっていました。でも、それ以上に存在感を放っていたのが、海の色。空の重々しさに反するかのように、ソーダブルーが際立っています。

私たちの水上ヴィラの周りも淡いブルーのグラデーションが広がり、黒い雲と青い海とのコントラストに美しさを感じてしまう程でした。

こんなに黒い雲が立ち込めているのに風はほとんどなく、波も比較的穏やかだったので、雨が降らないうちにココアのハウスリーフ(リゾート周辺の珊瑚)でスノーケリングをすることにしました。

海の上はどんよりとした空模様なのに、、、

海の中を覗いてみると、そこには曇り空を感じさせないクリアな世界が広がっていて、魚達は天気に左右されることなくいつも通り優雅に泳いでいます。

もちろん悪天候で波が強い時は、なかなか前に進めなかったり、思わぬ方向に流されたりするので、スノーケリングすらできないこともありますが、ハウスリーフの良いリゾートに滞在していると曇り空でも美しい海中世界を満喫できるという魅力があります。

幸い雨が降ることもなく、午後からは少し晴れ間もでてきました。
リビングルームから外を眺めていると、サンデッキには影ができ、その先の海も午前中よりキラキラしているように見えます。

サンデッキに出て空を見上げると、雲が少しずつばらけてきて、朝のような重苦しさはだいぶ解消されているようでした。

15時からスパの予約を入れていたので、またいつもの桟橋を渡って島内へ。
この頃は潮が満ちていたので朝に顔を出していた砂州は海の中に沈み、朝の風景とは全く別の表情を見せてくれます。そして、相変わらずのダイナミックな雲。空が大きいと雲ですら美しく感じます。

晴れ間が出てきたとは言え、まだまだ雲が主役の空模様。それでも海を煌めかせている光の粒があまりにも綺麗だったので、つい足を止めてしまいました。

夕暮れ時になると、また潮が引き始め、砂州が現れる水上ヴィラ周辺の海。ココアの海を見ていると、海の息使いを目の当たりにしているようです。

均整の取れた砂紋と無造作に広がる雲との組み合わせが、また私に新たな景色を見せてくれ、ココアでの滞在2日目は、雲がある景色の奥深さに驚かされっぱなしの1日になりました。

夕日の沈む時間が近づいてくると、雲の動きが一段とダイナミックになり、目まぐるしく変わる空にはただただ翻弄されるばかり。。。

リビングルームのガラス壁から西側の空を見ると、すでに夕日は雲の中に沈んでしまい、これ以上顔を出してくれることはなさそうだったので、部屋の中から外が暗くなるのを見届けることにしました。

空が赤く染まるゴージャスな夕景ではなかったけれど、景色全体が淡い黄金色に包まれるこのモノクロームの景色も味わい深さがありました。

曇り空のモルディブも、青空にはない美しさがあります。
とは言え、実際滞在中に晴れ間が見られないと、気持ちが沈み、早く晴天になってくれないかなと心から願ってしまいます。

でも、天気は自分ではどうすることもできないので、もし滞在中曇り空の日に当たってしまったなら、その1日を諦めず、空の移り変わりを楽しんでみて下さい。私の滞在2日目のような、晴れた日に味わえない美しさに出会えるかもしれませんし、今回私はこの2日目の空模様を経験できて、本当に良かったと感じました。

これからモルディブに行く方は、是非、色んな空模様の美しさを体験してきて下さい。きっとInstagramなどでは見られない、自分だけのとっておきの景色に出会えるはずです。

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