【モルディブ】Como Cocoa Island 2023 旅行記⑥ ~ハウスリーフ徹底解剖~

2023年3月に滞在したナチュラルリゾート『コモ・ココア・アイランド(Como Cocoa Island)』の旅行記です。私が感じたことをテーマごとに書き綴っているので、ココア・ライフを少しでも感じていただけたら嬉しいです。

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ココアと言えば、”長く伸びる砂州” の印象が強いですが、ハウスリーフ(島周辺に生息する珊瑚礁)が良いことでも知られています。ビーチから水上ヴィラまではソーダブルーの遠浅ラグーンが広がり、水上ヴィラの先には並行するようにハウスリーフが広がるという、”ラグーンとハウスリーフの両方が楽しめる” のがココアの魅力です。

そんなココアには、主にハウスリーフが3箇所あり、リゾートマップと共に照らし合わせてみると、
①Shambhala Reef(島の北側・スパ&砂州付近)… 地図右上のオレンジ部分
②Bay Reef(島の北側・メインプール付近)… 地図左上のオレンジ部分
③COMO Reef(島の南側・水上ヴィラ側)… 地図下の黄色線部分

この3箇所を簡単に説明すると、

【①Shambhala Reef】
島の入り口であるメインジェティ(桟橋)から海に入るとすぐにハウスリーフが広がり、比較的手軽に、魚の群れ・サメ・ウミガメ・ロブスターなどに出会えるスノーケリングスポット

【②Bay Reef】
メインプール横のビーチからエントリーして少し泳ぐと、マリンバイオロジストによって育てられている生育途中の珊瑚が見られるスポット

【③COMO Reef】
水上ヴィラまたは西端にあるジェティからアクセスでき、水上ヴィラの端から端まで伸びるハウスリーフではダイナミックな地形に群れる様々な魚達・ウミガメ・エイなどの海洋生物に出会えるスポット

この3箇所で一番のオススメは「③COMO Reef」、今回は私が①②③のスポットで見た海中世界をご紹介します。

風光明媚な「③COMO Reef」

私が滞在した1Bedroom Water Villa with poolは、上に載せたリゾートマップの右下No.1003で、部屋前には遠浅ラグーンが広がっているので、黄色の矢印のように進んで行くと、ハウスリーフに辿り着くには約5~7分程かかります。深さが増してきて、海中に珊瑚が現れ始めると、魚の群れも増えてきます。

スノーケリングをしていつも感じるのが、水面を見上げるとそれがまるで空に見え、眼下には街並みならぬ珊瑚や岩・海底が広がり、人間にとっての地上と同じように、海で生息する者たちの世界がそこに存在しているということ。

2016年のエルニーニョでモルディブの珊瑚は大打撃を受け、至る所に広がっていた美しい珊瑚たちは死滅してしまいましたが、ここ3年程で珊瑚たちは復活傾向にあるそうで、ココアでも少しずつですが生きた珊瑚を見られたことがあまりにも嬉しく、海に生きるものの生命力を感じずにはいられません。

急に海底が深くなるドロップオフまで来ると、様々な種類の魚達が目の前を行き交い、餌付けをしているわけでもないのに、こんなにも多くの魚を身近に見られるモルディブの環境に毎回驚かされます。

コロナ禍の3年はモルディブに訪れることができなかったので、群れの中に白と黒のストライプ模様をもつムレハタタテダイや、長い鼻をもつヒメテングハギなど、慣れ親しんだ魚たちを見かけると、懐かしさすら感じてしまいます。

ココアのドロップオフは崖のように急に深くなる所もあれば、なだらかに深くなる所もあるので、単調さを感じさせない海中世界が広がっています。四角い形のコラーレバタフライフィッシュも優雅に揺らめき、そんな地形を楽しむかのように泳いでいます。

浅い所にも深い所にも魚の群れが存在し、ココアのCOMO Reef でスノーケリングをしていると、上から水中世界を覗いているのに、奥行きのある海を断面的に見ているような気分になります。

青い世界の中で一際目を引く魚の群れを発見。黄色の体に青い線が入っているヨスジフエダイの色は海の中でも光っているように鮮やかです。

また、ココアでは大きなニモ・マンションを見かけることはなかったのですが、ひっそりと暮らすニモの一軒家は見つけることができました。

様々な種類の珊瑚が復活しようとしている所では、花びらが舞っているかのように小魚たちが群れていて華やいでいます。

特に、黄色とピンクという色の組み合わせが印象的なエバンスアンティアスと、珊瑚の周りに群れているライトブルーテバスズメダイとのコントラストがあまりにも美しく、ずっと眺めていられる海の中の宝石のようでした。

陽の光を浴びながら縦横無尽に泳ぎまわる魚達の姿は本当に気持ち良さそうで、そんな彼らを見ているだけで心が満たされていきます。

そんな魚達の美しい姿に見惚れながら泳いでいると、遠くに黒い集団が見えました。ゆっくり近づいてみると、尾びれの付け根に白い線をもつアイストライプサージョンフィッシュの群れのようです。

しばらくするとどんどん仲間が集まり、列をなして珊瑚の上を流れるように進んでいきました。そんな黒い群れの中に紛れている色鮮やかな魚はニシキブダイで、この魚に出会う度に芸術作品の様な美しさを感じてしまいます。

アイストライプサージョンフィッシュの群れは珊瑚地帯を抜け、美しい隊列を乱すことなくドロップオフを泳いでいきます。そんな彼らの下には、エメラルドグリーンの小魚の住処になっている元気な珊瑚があり、その姿にも嬉しさを感じました。

途中、ニシキブダイ達に邪魔されながらも、皆同じ方向を向いて、一心不乱に海の中を突き進んでいく姿はまさに圧巻。

ボートで行くシュノーケリングトリップやダイビングをしなくても、自分のヴィラから数mの海中世界でこんな魚の群れに出会えるという、モルディブのこの環境はやはり凄いです。

COMO Reefの長く伸びるドロップオフ沿いには、絶えず様々な深さの所に魚達の群れが存在していて、海図鑑に描かれていそうな海中世界が広がっています。

たまに、魚達が一つの場所にとどまっているのを見かけることもあり、その姿が私には会話を交わしているように見え、下の方には別の魚の群れが慌ただしく行き交う姿もあり、 ”魚達の日常風景” を垣間見ている気分でした。

しばらく泳いでいると、白黒ストライプにトラ柄を連想させるムスジコショウダイの群れや、その奥にヒメフエダイの群れに遭遇。

ヒメフエダイの群れはドロップオフ沿いに群れていることが多く、1回のスノーケリングでいくつか群れが横切っていくのを見かけました。

ドロップオフに太陽の光が差し込むと、光の筋が海底深くまで伸び、その中を魚たちがゆらゆらと揺らめく姿は本当に神秘的です。

また、漆黒の海をバックに白が際立つオヤビッチャやブラックピラミッドバタフライフィッシュが点在している光景は、海に広がる星空のようです。
深い所にあるテーブル珊瑚も復活してきていて嬉しい。。。

自分の部屋からドロップオフに出て、そこから流れに従って泳ぐこと約30分、徐々に水上ヴィラの西端にある桟橋に近づいてきました。桟橋周辺ではよく黄色いヨスジフエダイが群れていて、なだらかなドロップオフの地形に沿って泳ぐ姿はまさしく黄色のお花畑のようで、海の中が一気に華やかになります。

岩や珊瑚の隙間を練り回り、そのまま潮の流れに従って大移動する様もダイナミックで圧巻。COMO Reefは地形的にも魚の種類的にも単調さがなく、風光明媚という言葉が似合うスノーケリングスポットでした。

少し話は戻し、1Bedroom Water Villa with pool 前に広がる遠浅ラグーンからドロップオフに向かうまでの間、エイに出会ったりもしたのですが、

意外にも驚いたのが、足が付く浅瀬でも珊瑚が少しずつ復活していたこと。
下の写真のように、もこもことした珊瑚や枝珊瑚が復活途上にあり、

凄く浅い場所なのに、生き生きとした色を放つテーブル珊瑚や角の様な珊瑚の姿も見られ、その周りには、沢山の小魚が群れていました。浅い場所は海水温が高く、まだ復活は難しいだろうと思っていたので、このような珊瑚の姿を見られたことは、ココアで感じた感動の一つでした。

珊瑚の影には薄いオレンジ色の小魚を始め、沢山の魚達が隠れていて、この珊瑚は間違いなく魚達の大切な住処になっていました。

①Shambhala Reef と ②Bay Reef

①Shambhala Reef と ②Bay Reef は、島の北側=水上ヴィラとは反対側に位置しており、リゾートマップではオレンジの丸印の部分になります。このハウスリーフには水上ヴィラからは行けないので、メインジェティ(桟橋)または プール横のビーチからアクセスします。

①Shambhala Reef と ②Bay Reef で比べると、断然①の方が見応えがあり、様々な海洋生物に出会えますが、始めに紹介した③COMO Reef 程の地形的なダイナミックさはなく、天の川を見ているような魚の群れにもそれ程遭遇しません。
ですが、①Shambhala Reef の良い点は、メインジェティにある階段から海に入ってほんの少し泳ぐとハウスリーフが広がり魚達の姿が見られるので、気軽にスノーケリングが楽しめるところです。

①Shambhala Reefの海の中を少しご紹介すると、比較的浅瀬に珊瑚が広がり、少しずつですが復活の兆しも見られました。

成長途中の珊瑚の横をゆらゆらと泳いでいる黄色い斑点のノコギリダイたち。COMO Reef の様な魚の大群が流れるような姿とまではいきませんが、珊瑚の隙間を練り回る群れはよく見かけます。

ノコギリダイのような群れは周辺の色と同化して見落としがちなのですが、Shambhala Reef はそれ程潮の流れは速くないので、じっくり海の中を眺めていると魚の群れに気付くこともよくあります。

岩陰を覗いてみると、長い髭を持つロブスターが隠れていたり、

岩や珊瑚に付いた藻をかじっては浮遊を繰り返すウミガメに遭遇したり、

ドロップオフ付近に魚達が緩やかな流れに沿って泳いでいたりと、ハウスリーフ周辺を行ったり来たりするだけで、十分モルディブの海を感じることができるのがShambhala Reef の特徴です。

また③Bay Reef にもハウスリーフとドロップオフはあるものの、ここはマリンバイオロジストによって育成中の珊瑚を取り付けた鉄の柵が沢山置かれており、元気に育っているものもあれば、まだ小さなカケラの様な珊瑚も見られ、きっともう少し年月が経てば、ここはコーラルガーデンと呼ばれるような珊瑚の庭になるのでは。。。と想像させてくれるスポットでした。

風がほとんどなく凪の様な海の時は、①②③どのハウスリーフでも安全にスノーケリングが楽しめますが、私が滞在した乾季時期でも、日によっては島の北側と南側で風や波の強さが異なる時があり、③COMO Reef の潮の流れが強い時や少し濁りが目立つ時に、反対側の①Shambhala Reef に来ると、流れが穏やかで透明度も増しているということもあったので、海況を見ながら、今日はどこのエリアをスノーケリングするか決めるのが良いと思います。

また、③COMO Reef は日によって潮の流れが反対になることがあるので、流れに従って「水上ヴィラ→西端の桟橋」「西端の桟橋→水上ヴィラ」とエントリーする場所を変えると良いと思います。

ココアは複数箇所スノーケリングスポットがあるので、日によってベストな場所を選ぶことができ、また雰囲気の異なる海中世界が楽しめるので、スノーケリング好きの方にもオススメできるリゾートです。

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