Como Cocoa Island 旅行記 2023⑫ ~こんな人にオススメしたい!~

2023年3月に滞在したナチュラルリゾート『コモ・ココア・アイランド(Como Cocoa Island)』の旅行記も、今回が最後です。

このページでは、旅行記①で書いた「ココアの魅力」ではなく、少し目線を変えて、「ココアはどんなことをイメージしている人に合ったリゾート」かについて書き綴ろう思います。


「モルディブ」と言えばハネムーンというイメージが強く、ここ数年でハワイやヨーロッパなどに並ぶ人気の行き先になりました。そして最近は、ハネムーンだけでなく、夫婦旅・子連れ旅・友人旅・一人旅の行き先としても選ばれるようになり、『一生に一度は行きたい国』 から 『リピートしたい国』 へと変わりつつあります。

モルディブでもその人気に応えるかのように、2024年現在、モルディブにある1島1リゾートの数は175を超え、”夫婦でまったり”、”友人とワイワイ楽しく”、”隠れ家リゾートで一人時間を満喫” など、それぞれの旅のスタイルに合ったリゾートの選択肢がかなり増えました。

では、ココアってどんな旅のスタイルに合ってるのか? 項目別にまとめてみました。

落ち着いた雰囲気を求める

ハネムーナーやモルディブに初めて訪れる方が求めるモルディブ・リゾートの最近のトレンドは…

● プール付き水上ヴィラ
● オールインクルーシブプラン(宿泊費に朝・昼・夕食&飲み物全てが含まれる)
● ハネムーナー特典が充実(フォト撮影、フローティングブレックファスト、ドルフィンクルーズ等が含まれていることも)
● レストラン複数 or 水中レストラン
● 充実した施設なのにコスパが良い

人気のあるリゾート例としては、「サン・シヤム・イルヴェリ」「シヤム・ワールド」「フラワリ」「カギ」「オーゼン・ライフ・マードゥ」「オーブル・セレクト・サンゲリ / ロビギリ」「プルマン」「ラディソン・ブル」「ラックス*サウス・アリ・アトール」「コラコラ」など。。お得に充実した滞在を満喫し、モルディブの良さをダイジェストのように体験したい方にお勧めのリゾートです。

それらのリゾートに比べて、『ココア』が上記条件で満たしているのは、4室のプール付き水上ヴィラのみ(2または3ベッドルーム除く)で、オールインクルーシブの設定もなければ、レストランも1箇所しかありません。それが故に、あれもこれも楽しみたいという好奇心旺盛なゲストよりも、ココアの美しい自然に癒されることだけを目的にしたモルディブリピーターや、静かにゆったり自分のペースで過ごしたいというゲストが多く滞在しているので、リゾート全体が落ち着いた雰囲気に包まれており、自分だけの世界に没入できる環境が整っています。

夫婦それぞれのペースでゆったり過ごす、日々の喧騒で疲れた心を癒す、モルディブの海を眺めながら読書三昧、仕事を頑張ってきた自分へのご褒美、そんなことを目的にされる方には、『ココア』の落ち着いた雰囲気が心に沁みると思います。

小さな隠れ家リゾートが好み

『ココア』は上で書いたような最近のトレンドを敢えて取り入れていないので、良い意味で注目され過ぎておらず、客層もハネムーナーよりもモルディブ・リピーターの方が多いので、ココアの良さをわかる人だけが滞在する隠れ家のようなリゾートです。

それに加えて、1周歩いて10分程の小さな島に34室しかヴィラがないので、レストラン以外は人の姿を見かけることがほとんどありません。たとえ他ゲストと出会っても、部屋数が少ない分、数日滞在すればほとんどのゲストが顔見知りになるので、アットホームさすら感じられるようになります。

最近のリゾートは部屋数が70~100室以上が主流で、小さな島で部屋数の少ない(20~30室程度)リゾートは、「ココア」「ミリヒ」「カンドゥル」「ザ・ノーチラス」「クダドゥ」「ドリフト」「マクヌドゥ」など、数える程しかない貴重な存在となりました。

確かに1島1リゾートというモルディブのリゾートスタイル自体が特異なので、どのリゾートを訪れても感動することは間違いないのですが、その中でも20~30室程しかないリゾートには、圧倒的プライベート感と静けさがあり、小さな島に自分達の別宅があるような気分が味わえるので、そんな体験をしてみたい方には是非お勧めしたいです。

砂州とハウスリーフの両方を見たい

モルディブのリゾートは大抵、「遠浅ラグーンの美しいリゾート」か「ハウスリーフ(島周辺に生息する珊瑚)の良いリゾート」のどちらかに分かれますが、『ココア』はその両方を兼ね備えています。そして、最大の魅力は、干潮時に全長1km以上もの長さを誇る砂州(サンドバンク)が現れるということ。

美しいラグーンとハウスリーフの両方を兼ね備えていても、サンドバンクに歩いて行けるリゾートはほとんどなく、通常はボートで行くエクスカーションに参加しなくてはいけません。混載のエクスカーションなら開催日や最少催行人数を気にしなくてはいけないし、プライベートツアーなら少なくともUS500ドル以上かかるところが多いです。

そういったことを気にすることなく、好きな時間に好きなだけサンドバンクを散策でき、朝日や夕日・様々な空模様でのサンドバンクの景色も堪能でき、例え天気が悪くても、滞在中何度でも訪れることができるので、エクスカーションの日の天気を心配する必要もありません。

『ココア』は、ゴージャスさやバラエティ豊かな施設という点では弱いですが、魚影の濃いハウスリーフ、美しいラグーン、干潮時に長く伸びる砂州、プール付き1ベッドルームヴィラ付近に現れる小さなサンドバンク、という “モルディブの海の素晴らしさ” を全て取り揃えているという点では、他のリゾートでは味わえない大きな強みのあるリゾートです。

アジア系ゲストが少ない

食事に関して、日本人を始めアジア系ゲストに人気があるのは、「オールインクルーシブ」「レストラン複数箇所」「水中レストラン」「ビュッフェのあるレストラン」など。

SNSでも、”滞在中お金を気にする必要のないオールインクルーシブは最高” といった感想や、水中レストラン・バラエティ豊かなビュッフェラインなどの投稿が増えたので、上記を兼ね備えたリゾートが人気となり、それらを取り入れていない『ココア』のようなリゾートは注目されにくくなりました。

また、アジア人のインフルエンサーに人気があるのは「ソネバジャニ」や「リッツカールトン」などラグジュアリーで斬新な世界観のある写真映えするリゾートですし、旅好きの方がよく利用されているマリオット系列ホテルの会員プログラム “Marriott Bonvoy” のポイントで宿泊できる「Wモルディブ」「ル・メリディアン・モルディブ」「セントレジス・モルディブ」などのマリオット系列リゾートでもないので、『ココア』はSNSやポイントを使いこなす人にも注目されにくい存在です。

上記の理由から、出来るだけ日本人やアジア人の少ない環境に身を置いて、リゾートライフを楽しみたいという方には、『ココア』はとても居心地が良いと思います。
実際、私が滞在した2023年3月(乾季時期)は、8~9割の部屋がうまっていましたが、アジア系ゲストは私たちを含め3組ほどで、それ以外は、北欧・イタリア・イギリスなどのヨーロッパからのゲストが多い印象でした。

もし宿泊時期を選べるようであれば、アジア各国の大型連休時期(GW・春節など)は、通常よりもアジア系ゲストが多くなるので、その時期を外されると尚良いと思います。

スピードボート移動の強み

せっかくモルディブに来たなら上空から美しい環礁を眺めたいと、水上飛行機移動のリゾートを選ばれる方も多いと思います。但し、水上飛行機は夜間の移動ができないので、帰国便が「SQ437便=マーレ23:50発」のような夜発便の場合は、14時~夕方頃の水上飛行機でマーレに戻るので、国際線出発まで5~8時間近く待ち時間があります。リゾートの近くに国内線空港があれば、夜に出発する国内線を利用することも可能ですが、コロナ禍以降、国内線の夜便が減ってしまったので、その方法も困難になりつつあります。

それに比べ、『ココア』のようなスピードボート利用のリゾートは、夜間の移動ができ、たいてい国際線の出発時間に合わせてリゾートの出発時間を組んでくれるので、空港での余分な待ち時間がなく、より長くリゾートに滞在できます。その為、今回私は敢えてSQ437便(マーレ23:50発)を選択、ココアの出発時間は20時で、出発までお部屋を使わせてもらえたので、最終日もほぼ1日リゾートを満喫することができました。

スピードボート移動のリゾートは上記のようなメリットがあるので、帰国便を夜発にし、少しでも長くリゾートに滞在したい場合は、『ココア』のように南北マーレ環礁にあるリゾートがお勧めです。

*レイトチェックアウトについて。。。
通常レイトチェックアウトの事前確約をする場合、ほとんどのリゾートで1泊分または少し減額された宿泊代が請求されます。今回のように夜発の国際線を利用する場合、私はいつも事前確約はせず、正午のチェックアウトに合わせてお部屋を出される可能性があることも念頭に置いています。『ココア』の場合はスパ施設内にある温水のハイドロセラピープールを自由に利用できるので、15時頃までビーチやプールで過ごし、その後ハイドロセラピープールで体を温められるということも想定していたので、それ程心配はしていませんでした。ですが、実際出発までお部屋を利用できたことはとても有難かったです。

【まとめ】ココアはこんな人にオススメ!

『ココア』の歴史は意外と長く、2001年に水上ヴィラだけの小さなリゾートが誕生、美しい遠浅ラグーン&砂州とドーニ(舟)型の水上ヴィラで人気が高まり、憧れのリゾートの1つとして注目を浴びるようになりました。その後、オーナーが変わり新たな水上ヴィラが増築、2020年にはヴィラやレストランの改装工事に加え、プール付き水上ヴィラも新設され、現在の姿になりました。

オープンから20年以上もの年月が経っているにも関わらず、ココアが多くのモルディブリピーターに愛され続ける理由は、増築や改装工事を繰り返しても最新のトレンドに流され過ぎず、ココアの象徴のようなモルディブの自然美を守り続けてくれているからだと思います。

人工的な建物や整備され過ぎた雰囲気を好まない人、手付かずの自然や遠浅ラグーン・砂州・ハウスリーフといったモルディブならではの自然美に囲まれたい人、あまり知られていない隠れ家のようなリゾートでゆったりと過ごしたい人には、『ココア』はきっと気に入っていただけると思います。

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